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2024/05/17

彷徨える蒼の

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「不思議な少年」/山下 和美

「不思議な少年」


『不思議な少年』5〜続き中 / 山下 和美


いつからいるのか、時空の中をフラフラと人間の営みを傍観しつつ、
時に介入し、助け、添い、またフラッと離れていく美しい不思議な少年。

接したスタンスによって天使にも悪魔にも鬼にも天女にもなる人に非ざる者。

古今東西、時代も超えて理解できない人間に近づいてみるものの、
人間というものの呆れるほどの簡単さと混沌にイマイチ掴みきれない。

欲望にまみれて堕ちていくのも、
その手で誰かを救うのも、
ふりあげた拳の行方を決めるのも、
自分を貫き通すのも、
愛の形を決めるのも、
生きるという事を形作るのは全て人間の選択ひとつ。

その先にあるものが見えなくても、
聖者のように正しかろうが、汚物のような悪だろうが、
毒にも薬にもならないような取り柄のないものだろうが、生きていく人間。

毎話、毎話、人の心の中をプリッと描くニューマニズム的内容で、
そーいうドロっとした汚濁を表すにはいささか短いんで食い足りない感は拭えんけど、
逆にそのタイトさが訓話感濃厚ながらサクッとしてる感じ。

つかず離れずで人間を観つづける少年が寂寥たっぷりで、
たまぁに出会う、少年が見てきたおびただしい人間の中にいなかったタイプの前でみせる
少年の子供っぽい、童っぽい顔がこれまた切ねー。

少年を縛るものは何もないようで、実は死すらなく途方もない時間を
地球っつか人間?に縛られてるような感じがなんか・・・ つらくねー?少年!

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2007/02/20 漫画タイトル は行 Trackback() Comment(2)

SPARKS A G☆ G☆

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「PRODUCERS」プロデューサーズ

「プロデューサーズ」





 『プロデューサーズ』









AGE↑ ☆ AGE↑ でゴーっ!な
スノッビーなアメリカ白人のどうしたってぬぐえない根深い
ヨーロッパへのコンプレックスがうっすらと垣間見える、
BAKAでポップ、ガウジャスでパンク、
そしてシュールでブラックな本気コメディ☆

年金暮らしの婆さまをタラしこみ、ピンクな金を吸い上げる
ブロードウェイのプロデューサー マックス(ファット!)

最近、売れてない落ち目のマックスは事務所の会計士レオとの話で
制作費を掛けて興行打ってもコケりゃ儲かる−☆と
昔、プロデューサーを夢見てたっけナ/// 
っつー夢は見るけど行動は賭けれんしっつー小心で
未だ”チャーリーの毛布”を手放せない心に闇を抱えるスクエアなレオとで
至上最低のミュージカルを創っチャオウぜ!と大奮闘!

ナチの親衛隊の生き残りが書いた脚本「春の日のヒトラー」を見つけた。
マックスとレオは「香ばしさ」をゲットした!

gay(楽スィ〜v)なゲイ2人組みの演出家を見つけた。
マックスとレオは攻撃力があがった!

ピロリロリ〜ン♪

ゲイはもっといたのだ!
ガウジャスな衣を纏う者、
常に半裸でムッキムキンな者、
上目遣いのキティちゃん、
いろんな種類がいた!皆、ノリノリだ!

マックスとレオはラッキーで攻撃力がさらにあがった!

押しかけお色気女優ウーラ(ユマ=サーマン)が来た!
ウーラは顔もスタイルも抜群!
ウーラは頭が悪い!股もゆるめvというパーフェクトぶり☆
マックスとレオは喜んだ!とりあえず仲間にした!
マックスとレオは綺麗な華を手に入れた!

ってんで出来上がったのが
ヒトラーはゲイだったっ?!ドッキン−☆スキャンダル!!

          「春の日のヒトラー」

もうねードイツネタっつーか、風刺ネタっつーか訛りとか発音とかを
馬鹿にしくさったブラックな演出が多くて!
ドイツとかね、そーそーヒッヒバルヒっ! ズッパ!みたいな。

ウーラとかスウェーデンから来たっつー設定で、
スウェーデン=LOVE FUCKvみたいな拭っても拭いきれないイメージを
ひとりで完全に演出してるからね、しかも完璧に!
いやぁユマ=サーマンの美貌にはビビッタ、びびった。
スタイルとかもー半端ねぇよ! 細っ!足長っ!
っつか、むちゃくちゃキレイでマジ見惚れた! ごっつぁんです!

まぁマックスとレオのプロデューサーズが暴れ、
イカレドイツ人が暴れ、ゲイ達が暴れ、女優が思うがまま振る舞い、
それを馬鹿なオーディエンスが踊らされアオるっつー
20世紀型ミュージカルをぶち込んだガウジャスな品。

ハレの日っつーか、こうオサレしてお出かけして行く場所って必要ねー。

2007/02/17 映画 Trackback() Comment(2)

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「その日の前に」/重松 清

「その日の前に」重松 清




 『その日の前に』 / 重松 清






アカン・・・・(号泣)
わかってる、狙いピンポイントなのは理解っていつつも、
ガシ泣き必至、涙と鼻水で顔面土砂崩れな、
誰にも平等にいずれ、そして必ず来る「死」をテーマにした短編集。

死を迎える人、残される人、そしてその後。
人生は死ぬまでの道程と、知ってはいつつも、
日常、常からそんなヘヴィーテーマを掲げ
命いっぱいフルスイングで生活してる人なんてまずいなくて、
幸か不幸か死を迎える「その日」を意識せざるをえなくなった人達の
病気、事故、大人、子供、夫婦、親子 いろんなポジションの物語。

短編集ながら、登場人物が繋がってたりして流れとしてもまとまってる感じ。

あざといまでに「死」を演出してるのはわかりつつも、
どっかこぎれいで、身近な舞台ながら画面の向こうっぽい空気感でも、
こりゃねーキましたわー。あきまへんわー。
まんまと転がされちゃったーって感じ。

いやーちょっと前までなら、鼻くそプッって感じだったんだろうけど、
加齢と共に涙もろくなってきちゃって、とうとうここまできたかーと
一抹の不安と感慨すら覚えるね。

保険とかねー、入っとくべきなのかなー?

2007/02/11 小説 Trackback() Comment(4)

芋虫

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「どろろ」手塚治虫  左の長髪:百鬼丸 右の子:どろろ

「どろろ」



 『どろろ』1〜4 / 手塚治虫







天才の「子供向けに描いた世界にしてはずいぶんじゃないのアータ。」な
パンチ効いてるぅ〜っ!な投げっぱなしジャーマン作。

人間の目を背けたくなるドロドロを
ペロッとさらっとしたタッチでムリッと描いてててヒイッ!

彫った仏師もその直後、発狂死したというバリバリいわくつきの
48体の魔神像に話しかけ、かつ取引を持ちかけ天下取りと引き換えに、
もうすぐ産まれる我が子を差し出した醍醐景光。

産まれてきた子は約束通り48ヶ所の体のパーツがなく、
エグくないっすかそれ!先輩!っつーよーな怪異な容姿。
目も口も鼻も耳もなく穴がポコッと空いてるだけで、
頭髪やら両手両足とか目立った重要なパーツがない赤子・・・
グロっ! いくら治虫のクリアリータッチとはいえ、グロっ! ウブェッ!
さながら、治虫の表現せんとする人間のエゴそのままにグロテスク。

まーそんなヘヴィーな姿ですから、時代も時代で命がちょっとライト感覚だしで、
たらいに入れて流されちゃう訳ですよ。ぼうやは。川に。

そして昔版ブラックジャックのようなスーパードクターに拾われ、
なおかつその医者がダヴィンチのような才を持っていたため、
義手やら義足やらで人型にしてもらい、名も「百鬼丸」と授けてもらい、
人の温もりと愛も与えてもらったりするんだけど、

どーしたもんか妖怪の類が集まってくる特異体質で、
こんなんじゃー迷惑になるしなぁってんで、育ての親の医者から離れ、
48の百鬼丸のパーツを取った妖怪を殺し自分のパーツを取り戻すという、
ハード過ぎる自分探しの旅へ出発。

育ての親の生きる知恵と親心の詰まった創意工夫に助けられ、
義両手両足に仕込まれた刀や銃で妖怪や人間と渡り合えてる中、
盗っとのガキ、どろろと出会いまぁ旅は道連れ。みたいな感じに。

・・・・どろろ主役じゃねぇじゃん! メイン、百鬼丸じゃんっ!
っつかどろろチョロチョロし過ぎ・・・・ ちょっとオイっ!ってなるし。

とまぁ、タイトル、オープニングそしてエンディングとそれぞれパンチの効いた
治虫のトラップがいっぱいのカタルシスのないヒューマンドラマ(主に悪い面)

これまたどろろにも重い思い過去があったりとかね、
隠された財宝の在り処とか、謎のめしいとか(ぬらりひょん似)
果ては百鬼丸は体を全部取り戻せるのか?とかいった基本的な事とか、
そもそもの発端となったはずの最低野郎醍醐が天下取ってなかったりとか(契約不履行?)

ずぇ〜んぶ!途中でペロッと終わりを告げるから!
マジあらら。。。

因みに、どろろというのは治虫の知り合いの子が泥棒を「どろろう」としかいえず、
それを、いーねっ!どろろ、タイトルにいーね!絶対しよう!
ってんで付けたんですと。 がんばれ、百鬼丸!(涙目)

2007/02/04 漫画タイトル た行 Trackback() Comment(6)

それでも消費の一部

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「ホテル ルワンダ」Hotel RWANDA

「ホテル ルワンダ」



 『ホテル ルワンダ』





知ってるかい?人間の愚かさを。

っつー幾度となく問われた事のあるテーマの
ドキュメンタリー風ヒューマンドラマ。

ルワンダっつー、特に突出した何かで耳にする事もない
貧民国、南アフリカの中でもまーご多分に漏れず貧乏っつー国の、
10日で100万人の虐殺があった事実を元にこしらえられた映画。

もーなんかー、貧乏と最悪の組み合わせ馬鹿の合併症をおこしてて
見てて痛いのなんのって。

もともと政権を取り、優位に立っていたツチ族。
ところが、諸行無常とはいったものでね、その勢いは失墜し、
現在、強力に政権を握り、数的にも圧倒的に優位に立つフツ族。

組み敷かれてた頃の恨み骨髄・・・ってな感じで、
フツ族はツチ族排除に常軌を逸した情熱を傾け、なおかつそれを実行。
ツチ族皆殺しだーっ!!ってんで活動開始。

公共のラジオではツチ族をゴキブリと呼び、フツ族の選民意識をあおり、
ツチを殺すことこそ正義!みたいな煽りがガシ流れし、
ひ〜とりにひとつづつ、切れの悪いナタ♪が配給され、アナログ殺しが横行。

常日頃、西洋人に差別されている鬱屈を晴らすかのように、
だから馬鹿にされるんだよってなフリーキーぶりで殺す、犯す、なぶるの
もうやりたい放題。人間の獣性むき出し。

そんな中、フツ族でありながらツチ族の嫁と家族を守るため、
心ならずもツチ族1200人を守る事になった、
もちろん白人経営の4つ星ホテルの支配人ポール。

そんなポールの奮闘ぶりや、西洋人どもの身勝手さ、
理性ではどうしようもない差別意識の存在なんかを織り交ぜ、
まーえぇ話的にストーリーは展開。

なんやかんやで、虐殺が横行してるのに見てるだけの国連平和維持軍や、
外国人のみ出国させちゃうぞ!な多国籍軍。
そして、ペンって剣より強いけど、被害者がアフリカ系黒人じゃーねー。
ってな感じの列強国メディア。

アフリカ系黒人はニガーですらねぇんだよ!と言わせたり、
脱出できるバスに小型愛玩犬が窓から覗いていたりと、
メッセージ色強い演出。

何よりパンチが効いてるのが、主人公ポールの妻タチアナの不細工さ!
もう何より信憑性があるっつーか、演技に厚みを出してるっつーか
泣き顔とか恐怖に歪んだ顔とかすげぇ説得力ある。

人の恐ろしさと時として見せるその精神性の両面をフューチャーした作品ながら、
実際は全てを金に換算できる、強欲派の西洋白人の気まぐれで国を支配され、
分裂させられたり、憎みあったり、
上手ぁく白人に逆らわないようコントロールされまくられてる
そんなアフリカ黒人の状況が何よりキツイ事実。

脱却するには何が必要なのか? 教育しかねーぞ。

「ホテル ルワンダ」 ルワンダを知ろう!

 ←公式HPはコチラで。

2007/01/31 映画 Trackback() Comment(0)

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