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2024/03/19

修練


『からくりサーカス』  藤田和日郎 濃厚!


『からくりサーカス』全43巻 / 藤田 和日郎




クンフー:功夫


とはもともと技術を積み重ねる事をいい、
料理のクンフーがあがる 等全ての事柄について
関連してくる生活様式用語ですが、


こと漫画におけるクンフーを磨き、
一撃必殺の高みに挑む猛者の渾身の一打がコレ!




魅力的なキャラクターをフンダンに活かす
高いストーリー性、


1巻からの出来事がついてまわる、
練りに練られた構成と
錬金術、人工知能、致死性ウイルス、サーカス
武術、操り人形、歴史、殺し屋、相続問題 等
ごった煮にして、
なおかつ人間ドラマで濃厚に味付けした


喜怒哀楽、まさに感情のフルサーカスやーな一品。


いや、極上。




母親が死亡、母一人子一人だと思っていた
小学5年生の勝(まさる)のが、
父親の180億円の遺産相続問題で
異母兄弟に命を狙われるという、
ハードな展開からスタート!


伝言っちゅーのはなぁ、
もうちょっとはっきり書いてから伝言なんです!


っつー内容の、やさしかったおじいちゃんの
謎のメッセージやら、
降って沸いた美人の守護者、しろがねやら、
行きずりの気のいい兄ちゃん
加藤鳴海やらを巻き込んだ
スパルタ式の
グローインアップストーリーから始まり、


当初発生した謎が謎を呼び、
人間を襲う自動起動式人形やら、
それを破壊する人形繰り師、
世界を覆う、不治で致死の病やらを
舞台を世界に広げ、縦横無尽に転がし、


繊細かつ根源のような人間の暗黒面と、
それを焼き尽くすかのような
強烈な良心面をブレンド、


決して盲目的じゃない、
押し付けがましくないその人間賛歌の
ヒューマニズムには、もう毎度号泣!




細っか~く張られた伏線が消化されていく展開に
ズッパリ引きこまれ、
パズルのピースを完成させる様に
収束させる腕はもう、気持ちいいほどに見事!




たしかに長いだけあって、途中
キン肉マン方式に流れちゃったりするけど、
そこはさし引いても、
加藤鳴海がかっこいいのなんのって!





200年の時を跨ぎ、愛憎から出発した
サイケデリック御伽噺


そーそー御伽噺ってキッツいもんだったけ。





王子と姫は幸せに暮らしましたとさ。






ブラボー






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2008/01/12 漫画タイトル か行 Trackback() Comment(0)

狙い撃ち

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「奇人画報」/駕籠 真太郎

「奇人画報」




 『奇人画報』 / 駕籠 真太郎







「あつめもの」がテーマの、猟奇な品々ばかりを集めるイッた人達の
コレクションを特集してみましたー☆現場の葛西さーん?

みたいな明るいまえふりはできない、気持ち悪さ極まれりなコレクターの短編集。

ンマぁ〜、そろいもそろって真性のキチガイ揃い。
吐しゃ物、水子、好きな人の触れたモノv、色んなシチュエーションのフェラ写真、虫、
思いつく限りのグロく不快な場面がこれみよがしに散りばめられてて
その破壊力たるや、ちょっとしたもんです。

同じフォームの画面の羅列が効くキク〜っ☆
いやぁ、ゲボりそう☆ ものすごっ気分悪いゾ☆ 最低☆

その道を究めん!としたストイックで負けず嫌い、そして我が身好きvな
はた迷惑なアンチキショウどもの夢の狂宴。

思春期の娘っコの「友達」感情にまつわる不可思議を皮肉った、ハラキリの話は爆笑必至!

えーっと、みなさーん。モツはしまいましょー。
飛び出た腸で、人の首を絞めてはいけませんよー?
というか、ハラキリはトレンドたりえないゾー。
かっこよく、腸ぶら下げたいナぁ☆とか、
親に隠れてベッドですることはHARAKIRI☆とかじゃねぇからっ!
友情の証に割腹とかね、ちょっとヘヴィ☆だゾ! 勘弁、勘弁☆

グロ大好物、虫?イツォーライ!な人はドーゾ☆

2006/10/01 漫画タイトル か行 Trackback() Comment(4)

踏み越えし煉獄天の川

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『狂四郎2030』/徳弘 正也 バベンスキーと狂四郎

「狂四郎2030」


 『狂四郎2030』1〜20 / 徳弘 正也









エロく、グロく、エグく、バカで、バイオレンスフルな近未来日本SF。
近未来というからには、第3次世界大戦後!っつーお約束の世界観で、
1部が掌握するハイテク軍事力を駆使したひそみ恐怖型専制政治を敷設。

男女別隔離政策をしかれ、生身の異性を見る事すらなく、
政府が支給するバーチャルセックスの機械(これが本当のセックスマシーン!)
によって性欲を管理されまさに腰砕け!な国民。

だってね、そのマシーンですらおりこうさんな国民にしか与えられないから、
そりゃー、犬ドモとしては振るしかないわけですよ!あちこち!

まーそんな上手な洗脳を施し、ピョンヤンみたいな選ばれしセレブが居住する公務員地区があって、
そこで上級プログラマーとして働くユリカ。
若く可愛い娘が権力の巣窟で働く訳ですから、そりゃーその身の上はもうさんっざん!な目に!

超・ヘヴィーな現実から逃避すべく、回線に侵入したヴァーチャマシーンで狂四郎と出会い
仮初めの世界とはわかっていつつもゾッコン惚れ合い晴れて夫婦に。

とはいえ、毎度毎度激しくファックを披露しつつもその実態は玩具プレイと変わんない訳だから、
ましてや、相手は存在してるとわかる訳だから、会いたさは募るばかり。

管理型社会の常として、もちろん人間をDNAレベルでのふるいにかける事は成功しており、
危険因子とされるDNAを持つ人物は、出来損ないとして不可触民として差別済み!

そして、狂四郎はそのM型遺伝子民として差別に差別を受け続け、常に命を張り、
使い捨ての殺人マシーンとして数々の政府作戦に参加させられて、相手を殺し自分が生き延びてきた
恐怖と蔑みの対象である伝説の殺人者。

今こそ!たちあがる時!さぁ行け!狂四郎!!!プリンセスを救うのだ!

ってな感じでお決まりの姫奪回・修羅ロードがスタート!
天才博士の脳を移植した犬・バベンスキーと、敵の本丸にあるメインコンピュータ・飛鳥の協力の元、
涙、涙の苦悶と苦闘、そして苦痛と狂気の連続に満ちた旅路を、
ただひたすら逢いたくて逢いたくて逢いたくて、
でも逢うのが怖い何よりも愛しい彼の人の下を目指す、物凄い切ないラブストーリー。

だけど、半端ねぇエロとチンポギャグの連発でもー大変。
毎回、エロ汁炸裂でオナニーやらファックやら陵辱シーンまで豪勢に御開帳。
パッキパキのビルダー系の体格の男女が思う存分、縦横無尽にまぐわってんだからビタイチ、コねぇ!
っつか、どんなにサービスエロシーンを挿入されたって、その背景が余りにも陰惨すぎて
全く!ヌケない! いやコレで抜くやつぁ、人として差別するね!よ、鬼畜!

チンコの皮ビロロ〜ンと広げたり、のばしたりする小学生大笑い!のうんこちんちんギャグが
このよく出来た、ヘヴィー級の陰惨な未来予想図を和らげていて、ちょっと救い。

狂四郎の殺陣と、格闘シーン、そして処女性と娼婦性のどちらにも傾く事なく描写される女像が見事!
結構、腹にドロドロしたもん抱えてんじゃねーの?的な圧倒的人間ドラマも涙。最後はへっ?!でまた涙。

なぜかHPが→http://sj.shueisha.co.jp/contents/kyoshiro/

2006/09/10 漫画タイトル か行 Trackback() Comment(4)

ALL or NOTHING

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『国民クイズ』上・下 / 原作:杉元 伶一 絵:加藤 伸吉「国民クイズ」


『国民クイズ』上・下 / 原作:杉元 伶一 絵:加藤 伸吉

3日3晩煮詰め、その上澄だけをすくったかのような、
「えっ・・・!こんなに味が濃いのに、しつこくなくって喉ごしツルン・・☆」といった感の
ドーピングコンソメスープ並のハイブリッドで濃厚なクセになるテイスト・・・!

斜めダーク視点にもかかわらず、くどくなくって、いやむしろくどすぎて笑える!
しかも絵は可愛くないけど、可愛いっ☆っつーマジカルな毒入り!
こってり豚骨風味(背油入り)なのにパーップ!☆☆☆

ブラックバーチャル近未来・日本国を舞台にした話で、その荒唐無稽さ加減と、
熱き血潮・日本魂は「沈黙の艦隊」並。ただその日本観のベクトルは駄目に向いてるけど。


■日本国憲法■
第12章 国民クイズ(国民クイズの地位)
第104条
国民クイズは国権の最高機関であり、
その決定は国権の最高意思、最高法規として、
行政、立法、司法、その他あらゆるものに絶対、無制限に優先する。
本憲法もその例外ではない。



とっくに崩壊した名ばかりの民主主義後、樹立した新しい体制「国民クイズ」式。
単純明快!クイズに答えられれば、どんな望みでも叶えられ、
答えられなければ、その望みの代償に応じた北朝鮮の刑務所級の罰が与えられるっつー、
ノルカそるか!まさに人生を賭けた一世一代の大勝負!

欲望の大きさによって得るポイントも、懲罰も大きくなるが、
その願いがどんな内容であれ、国家総動員で応えるというハイリスク(過ぎだろ!)ハイリターンな
射幸心を煽るだけ煽る、因果応報、一発逆転、エンタメフルなその体制に日本国民はもうゾッコン!

毎日、夕方からやる4時間番組「国民クイズ」こそが日本国民の最優先決定事項!
すなわち、それ世界の最優先尊守事項で、追従事項!
だって、今や日本は経済、軍事、国力で世界を牛耳る世界の水戸黄門ダ・カ・ラ☆

そんな、どっかの国を連想させるパワフルでオス満開!な男根思想の設定で、
人間の品性を見つめちゃったりなんかしてるもんだから、そりゃあブラック。

「ワイン輸入禁止」
「隣の奥さんを殺して」
「いなくなった犬を探して」
「エッフェル塔を村おこしに欲しい」
「白血病の旦那の為、全国民強制ドナー登録を!」

清濁、公私、善悪、合法非合法、その如何にかかわらず全ての望みを叶えます!
有無を言わさず、責任を持って、どんな手を使っても!クイズにさえ、答えられれば!

番組の合間に挿入される、政府のCMのシニカルさも秀逸で凝リコリ☆で

「年金の受給は抽選になりました。―厚生省―」
「歌え君が代 掲げよ日の丸 義務教育には期待するな―文部省―」

とか、バブル期の制作とは思えない今こそドンピシャな世相を反映した笑いが、黒くて素敵☆
当世主流の民主主義を嘲笑う「みんなの全体主義☆」の打ち出し方は強力!

かつてクイズに応募し、見事脱落!犯罪者として服役し、国民クイズの司会を務める
K井K一のたどり着いた答えが、マジで社会を変えられる!と信じてた全共闘世代を彷彿とさせて
哀しくもあり、滑稽でもありで、至極当然で嘆息。

マスメディア、国、人間といったヘヴィーな素材をここまでPOPに仕立てたのは見事。

2006/08/20 漫画タイトル か行 Trackback() Comment(2)

嘔吐、悪心にご注意

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『Garden』/古屋兎丸

「Garden」





 『Garden』 / 古屋 兎丸







なんちゅーのか、もう、相変わらずな、卓越したバカテクな画力で紡ぎだされる、
ブラックでシュールで皮肉げな苦みばしった異彩を放つ作品の短編集ながら、
袋とじ漫画☆「エミちゃん」は、もう段違いっつか、ケタ違いに異色。
コレを公開できたっつーのが凄い。さすが、ガロ!パワフル!

「袋とじ」の販促ツールとして以外の、読む事に選択を強いるっつー
本来の目的に立ち返った機能の発揮ぶりがちょっと新鮮!だけど結果はうわっ重!っつー
本当に、読む人を選ぶ内容。画面はもとより、精神的にマジでグロい。

人体を思う存分破壊し尽くし、それを事細かに血飛沫や脳漿、臓器もあらわに描写すればグロか?
っつーとそーじゃなく、それは只の悪趣味ってもんで、そんなギミックモノとは1線も2線も画した、
オール手描きの キチのサラブレット「エミちゃん」の
いささかヘヴィーな初めてのおつかい 物語。

初めて創作物で吐き気をモヨオシタ、乱歩の「芋虫」を読んだ時のように、
こー苦々しく、イガイガな激しい船酔いに見舞われた気分になりました。

とは別に、受胎告知をモチーフにした「天使のフェラチオ」の喉に絡む爽やかな笑いや、
無から有を生成するっつー業深い学問「錬金術」をモチーフにし、
圧倒的な画力で緻密に組み立てた「月の書」の主人公アデルにはホンワカしたりで、
陰惨なダケじゃない、ふり幅の広いとこが、いーのか悪いのか。

中世美術に造詣の深い作者ならではの、細っかい!画面は素敵vなんだけどねぇ・・・。

『Garden』/古屋兎丸

 けっこーなトラウマ級なんで、無理は禁物☆
 マジでゲボっちゃうゾ!






2006/07/23 漫画タイトル か行 Trackback() Comment(4)

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