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2024/03/19

その果てを知らず



「愛すべき娘たち」 よしながふみ  沁みる<<


『愛すべき娘たち』 / よしなが ふみ





いや、ホント細やかな心理描写の巧みで繊細なこと!




女という、振り幅のありすぎで微妙でかつ単純明快な生き物の
心のヒダをありきたりでなく、おしつけがましくなく、ウザクない、
だからこそピンスポットで染みてくる、穏やかな表現。


うーん、愛だね。 愛。




母と娘の葛藤。


社会に強いられる、「女」という意識につぶされそうで
いっぱい、いっぱいになりながらも
それでも土俵際でなんとか踏み止まってる
危うげながらもたくましい女。


愛情と憎悪と思想と生活。




どこで折り合いをつけるかが難しい感情の波間を彷徨いながら、
時に差し延べてくれる手は、
家族だったり、
彼氏だったり、
友達だったり、
他人だったり、 と 救われながら、


そして時にはドン底に突き落とされながら、


それでも、前をむいて自分で進んでいこうとする
ごく普通の、どこにでもいる女の話が、いや、絶妙。




普通のオンナのアタシの日常を語る とか
オンナのアタシの愛と生活と仕事 みたいな、
聞いてねーよ、オメーの話なんかよーっつー
油ギッシュで、アタイッシュな、オナニー展開にならない


人物描写というか、作家の確立した人間像が反映された
ボーイズラブを意識をもって描くという
幾度となく、自問自答した結果から導かれた
ジェンダー考が見事な一品。


愛情がにじみ出る表情なんか
もう、キュン通り越して、目頭にくるからね!




全くもってデリケートでごんぶと!




まさに女。





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2008/02/03 漫画タイトル あ行 Trackback() Comment(2)

分岐



兄 帰る /近藤ようこ


『兄帰る』 / 近藤ようこ




人生人間多面体という話。


家族という、踏み入れど踏み入れど答えの見えない、
そして、答えなどない樹海に分け入った内容。


突然、何の前触れもなく失踪した功一が、事故死体で無言の帰宅。


残された家族、婚約者、
それぞれが自分の抱える功一像に正面から向き直るべく、
「失踪した功一」 の姿を探る。


離婚し、母子家庭だったため、長男だった功一は
弟妹もいる事だし、早くから色々考え、背負うものもあった。


功一は映画が好きで、できれば撮りたかった
が、現実的ではなく小さな町会社に勤務。


婚約者はそこの社長の娘。


婚約者とは本当に好きあっていた。




・・・・・はず。


そう、すべての事において はず がつき、
残された者それぞれが、でももしかして・・・と嫌疑の嵐に見舞われ、
もう答えるもののない問いに苛立ち、不安になる。




果たして、功一は家の為に苦労をかけたかわいそうな孝行息子なのか?


やりたい事をあきらめて、夢を追えなかったかわいそうな青年なのか?


無難な落ち着き先としての恋であり、その結果の婚約だったのか?


本当は・・・ホントは幸せなんかじゃなかったの?




誰にでも掠るであろう功一像と功一の真意を探す
残された者たちがたどり着いた答えが、これまた・・・・っ!!!!


春の嵐のあとの晴天のように、苦々しく、センチで眩しいったら。




全然関係ないけど、オダギリジョーの美尻に胸キュンな、
兄弟の葛藤をメインにした家族モノの映画 『ゆれる』 を見た後に読むと、
アナザーワンの 提示をされた気がしてより、馥郁たる味わい。





家族ねー単純なだけに複雑だよね誰にでも。



2007/10/11 漫画タイトル あ行 Trackback() Comment(2)

くるぐる

-

「うずまき」 /伊藤潤二

「うずまき」




 『うずまき』/ 伊藤 潤二







えー、髪が、町が、背が、空が、

ある日突然、なんの脈絡もなくぐるぐるぐるぐる・・・・・

すっげぇ巻いてる!

そんなお話。

気持ち悪いビジュアル系の夢見がちファンタジーアホラー。




2006/12/10 漫画タイトル あ行 Trackback() Comment(6)

アイウォンチュー!

-

『英会話スクールウォーズ』マツモト トモ

『英会話スクールウォーズ』





 『英会話スクールウォーズ』全2巻 / マツモト トモ







「英会話スクールウォーズ 1」
↑好調に滑り出したかと思ったら、アレ!終わっちったよ!
っつーぐらい、あっけない終戦を向かえたスクールウォーズ。

いざ戦ってみたらば 「くそっ!敵は一体、誰だったんだっ?!」 みたいな、
蓋を開けたら、自分の敵は自分。とゆーよーな、まぁ至極当然の内容。

それでもね、このこざっぱりしたコじゃれた絵と淡々としたリズムの笑いがまぁ独特で、
たくましい動物寄りな女と、ヨダレでるほど美形で繊細な男っつー少女漫画フルな設定と、
訳アリな過去を持つ男の、素直になれないトコに胸キュンキュンっ☆
いやーいーねぇ〜v美人の憂い顔はさー。泣かして・・・いや抱きしめてみたくなっちゃうv

外人恐怖症のマイペースヒロイン有栖川希子(すげーやんごとなき名前だな・・・)と
小さな頃から、希子に小さな恋のメロディーが鳴りっぱなしの幼馴染シローの
空回りっつーか一切届かない、切ないっつかムナシイなオイっ!な恋物語もあったりして、

うあっ?!問題は全然、英会話じゃねーじゃん!ってのがね。

いきなし、couldとかいわれたらさー、いやー知ってるよ?知ってる!
ほら、アレでしょ?アレ! 上手く言えんけどさー。わかってるって!
みたいな気分になりました。

まぁアレだ。欲しいもんは欲しいと、そう叫べるように成れ、若人よ!っつー話。

2006/08/23 漫画タイトル あ行 Trackback() Comment(2)

夏が来れば思い出す



『H2』エイチツー /あだち充「H2」





『H2』エイチツー 全34巻 / あだち 充







ご存知、夏と水着と野球と幼馴染を描かせたら当代随一な
そのフェティッシュなビキニラインで毎度若者を惑わせる青春☆漫画。


あー眩スィ ///
クソッ、おめぇらの若さが目に沁みるゼ・・・
よせよっ!見んなよ、そんな目で。っちゅーの?
もうね、カユイ。どっかわからんトコがカユい。


比呂とひかりは幼馴染(グハッ///
そして中学で一緒になった英雄もあわせて
いつも一緒にいる仲良し3人組のハイスコー生。


比呂と英雄は当然の如く野球をやっていて、
そーすると目指すは甲子園ってんで、
英雄はプロ確定な超高校級の
ブサイクじゃないルックスもいい松井みたいなハードスラッガーで、
比呂は野球を楽しむvっつースタンスのココゾっ!
っつー時には必ずやってくれるっつー、
まぁおいしい星の元に生まれた、豪腕ピッチャー。




えー中学に入学し、
どうも周りの第2次成長期から乗り遅れてしまった比呂は、
まー、個人差とはいえ大方のセオリー通り
女の子の方が大人になる上に、
もともとしっかり者のひかりの方が早く発情期という名の
思春期ラヴに突入してしまい
年相応のハジケを持たない、
非常に面白みのない英雄と交際を開始。


ところがハイティーンになって
たっぷり毛も蓄えた時期になってみたら、
ひかりは比呂が気になるし、
比呂はもちろんひかりが気になるし、
でも英雄は大好きな彼氏で、親友でと
英雄も英雄で、幼馴染としての2人の間に流れる
絆を目の当たりにするにつけ、やんやんやーと
3者3様、心は千々に乱れ乱れて夕日にシャウト!


そこに登場するは、根っからのいい子!
もーちろんルックスもイイ女の子・春華!
春華は当然!比呂にラヴですよ。
そして比呂もまた可愛いし、性格いいしで嫌いじゃない。
っつーか、ひかりの事さえなけりゃあ、
リーリーリー・・・といつでも塁、蹴れる感じ。




と、きたらね?ハイっ!スタートっ!!!よーいドンっ!!!




どっちにするのっ?!
言っちゃえよ!欲しいものは欲しいって素直になっちゃえよ!
あーもう、面倒臭ぇなわしが決めてやらぁっ!!


っつー、ヤキモキ・ドキドキ・胸キュンっvな
思春期の甘酸っぱいドラマが汗、涙、鼻水いっぱいに展開。


野球部ナインはもとより、マネージャー
その周辺の人間ドラマで友情を確かめ、
今回も死人を出し、涙を絞りとるドラマが炸裂し、
スポ根モノに必須な努力を汗臭くなく
常軌を逸したトレーニングをするでなくサラリと披露、
揺れ動く、ティーンの恋愛感情が織り成す胸キュン☆なエピソードに
メインの水着シーン?ビキニとかチアガールとか
とりあえず骨盤部をフューチャーし
坂道を走るチャリンコ、
浮き輪の空気を抜いたときの匂いを彷彿とさせる


 あの夏、僕らは真っ直ぐで若かった・・・




っちゅー、誰にでもあるっぽい、熱い夏の日を表現。


思わずね、野球部で試合に出てた自分(ピッチャー)なんてゆー、
無いものを思い出してしまいます。
しかもなんか、決勝っぽいトコ。


っつーかね、コレね終わりがね、イや!


ベッケヤロ〜っ!
こんなんホントのおめぇらじゃねぇYO!
お前らの青春パッション☆はこんなモンじゃねぇダロ?
そうだろ?なぁっ?!


と、問い正したくなります。胸ぐらを掴みあげて。




だってさー、ベタでいーのよ!あだち 充は!!
なーんでこんな事するわけ?
「みゆき」でいーじゃん、終わりはさー。
やっぱり☆それが1番ダ・ヨ・ネvでいーじゃん!
ベタのままでいい、ベタのままがいい、
よけいなインプットいらなぁ〜い、ありのままがいい。




というワケで、ダブルミーニングでタイトな秀逸のタイトル「H2」の
(比呂と英雄のHEROっつーのと4人全部 H から始まる名前)


最終的なHの組み合わせに、異論反論オブジェクションながら、
このフラストレーション込みでイイのかも・・・という気になる名作。



2006/06/15 漫画タイトル あ行 Trackback() Comment(3)

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