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2024/03/19

千々に乱れて

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「乱漫」加藤 伸吉「乱漫」



 乱



 漫




     /加藤 伸吉





ガッツリ!デッサンの取れたどっか薄暗さが漂うカワイイ絵に、
艱難辛苦、スウィート&ビター、POPでダークなショート・ショートを
乱雑に、ミダラに、漫然と惜しみなくテンコモリに詰め込んだ、極上の漫談集。


俳句やら、本の一節から想起されるイメージを1コマ漫画にした1発勝負!風刺漫画から
うっはぁ〜・・・コレ、臓腑に効きますなぁ。加藤はん。っつーシリアスダーク路線、
モーチーローン、痛快☆ごっ機嫌ストーリーまで網羅した、
文句なしに堪能できる素敵本。


服がね、スンゲーかわいいのもお気に入りなんだけど、
手の動きとか、細かいトコがなんかイイのよ。
ホントにね、偏執的なまでに1コマ1コマ隙なし!の描きこみぶりに脱帽!

クラッピョーヘン!

本領発揮といった薄暗い系テイストな「愛読者」に白髭は泣いた・・・。(プロジェクトX風)

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2006/10/31 漫画タイトル ら行 Trackback() Comment(0)

隣ハナニヲスル人ゾ






『隣人13号』 / 井上 三太『隣人13号』




『隣人13号』 1〜3 / 井上 三太




小学生の頃に受けたいじめで、
憤怒と攻撃と防御を担う別人格 13号 がうまれた、村崎十三。
十三と、13号お互いの存在を理解している、
多重人格者によるありし日の復讐物語。


えーと、まずコレいじめ?っつー話。


いじめ、かっこ悪い。
なんつーライトな言葉で括れない程の
凄まじい被害を被ってる訳ですよ、硫酸で顔を焼かれるとかね、
脳みそが未発達ゆえの調子ぶっこいたガキの残虐性じゃ片付けられない
歪んだ精神性と性癖さえ垣間見えるような、
サディズムを発揮してるいじめっ子の赤井トール。


こいつもねー、生育環境があからさまにおかしそうな
下品でバカチンピラなルックス!


美的感覚も、情緒も、ましてや知能なんて
ビタイチ持ち合わせていないような、低脳丸出しの、
失笑気味のザ・イカレヤんキーのまんま夜露死苦タイプ。
まぁ、いい大人になってからも昔と寸分変わらぬ事をまぁだやってる、
真性の加虐性を持つ変態。


そんな、赤井トールに復讐すべく、
十三 with 13号は近づく訳ですけど


これねー、全然アリ!


多少ね、暴走した13号が復讐の妨げになる、
赤の他人も巻き込んで殺害とか、
調子コキすぎー、その時点でお前に正当性はねぇよ!なトコもあるけど、
そこはまぁ、元々自分の感情に向き合えない弱さが生み出した人格なんで、
そんなもんっつーかそれについては、
後日オメーにもケツ拭いて貰うぞっつーか。


それにねー、昔は悪さもしたけど
今は心から愛する家族もいて、オレ幸せvなんて
ぬるま湯に漬かってご機嫌かましてる赤井の醜悪さったらねーもん。


そりゃね、子供や嫁に罪は!とかね正論もあるよ?あるけどサー。
今現在も、職場でいじめとかして
手遊びに巻き上げた金で生活してるわけでしょ?
知らなかったとかも言えちゃう訳だけどサー、
昔からの同じバカヤン仲間な訳でサー
人間性とかわかってんじゃん?わかんねぇはずねぇよな?


ってな訳でおキレイな正論は時に、何の役にも立たないんだよね。


まぁ、人間自分のやった事のケツは拭かされるし、
悪意がなけりゃあいいってもんでもないという因果応報な話。


ただねー、復讐譚とするなら
当時、一緒になっていじめこいてた奴らまで
キッチリ片つけて欲しかったね。


自分の考えなしに他人に便乗して調子に乗るタイプが、
一番タチ悪いと思うんだけど。


あんだけ大騒ぎしといて、
青空の下、微ハッピー☆な終わりが強引な現代の戒め話。




でも、いじめとかするタイプは、この話でゾッとしたりしないと思うね。




そこまで想像力とか豊かじゃないし、だって虫的だからさ。



2006/04/10 漫画タイトル ら行 Trackback() Comment(0)

血が泣いてる






ルナティック雑技団 /岡田あーみん「ルナティック雑技団」




『ルナティック雑技団』 1〜3 / 岡田 あ〜みん






最高!


マイバイボーな一冊。


いつ読んでも、何度読んでもホントに笑えるという怪奇本。
(ってか岡田あ〜みんの作品は全てそう! すげぇやっ!)




学園の貴公子・天湖森夜(テンコモリヤ)の家に両親の転勤を機に、
同居する事になった星野夢見(ホシノユメミ)=☆


そんな、ラヴ・アクシンデント!WOW=☆アンビリーバボーな
セブンティーズ少女漫画な設定の中、
思春期の不思議を眇めてみたクールなギャグをまぶし、
これまた「学園のアイドル」やら「お金持ちのお嬢様」With執事 
等スパイスの効いた定番の脇役を配し、
何百という単位の集団で集まり同じ事をするっつー
学校シチュエーションの不思議を
辛口なギャグの連打で展開する破天荒なラヴコメ。




スゴイのが、ラブコメとしても成り立ってる所で、
ギャグが切れてるなんてぇのは人間観察が長けてるってー事なんで、
そりゃーキャラクターもしっかりしてるワケさ!


だっからもー、それぞれが規格外に弾けててアホで素敵なんさ。


っつーか、微妙に「こんな人いる・・・」要素が誰にも混じってるもんだから
いつ読んでも、マジで面白いしね。
笑いのツボがたくさんあるんでドコからでもバッチコーイな勢い。




学園のアイドル 愛咲ルイの創り出す歌と妄想なんてもう、
胸キュンンン・・・っv失禁モノですよ!



 「オレと一緒に暮らさないか?
          白い壁に堕天使って書いて・・・?!」


 「オレと一緒に旅に出ないか?
            ズタ袋に夢をいっぱい詰め込んで・・・?!」





い〜やぁあぁ〜んっ!///


とまぁ随所に多分死ぬまでフッと思い浮かぶであろう、
名文が織り込まれてて、そりゃあもう、大変さー。
だって笑うもん、どこであろーと。


ページごとに悶絶する冴えたギャグはあるわ、
いつ読んでも笑えるわなんて名作は
めったにお目にかかれるモンじゃないんで、
ホントこれは読まずに死ねない!




今や、岡田あ〜みんが「りぼん」で連載してた事自体が伝説になってるわ、
本人が、毒の効いた作風で変態漫画家と呼ばれる事に嫌気がさし筆を絶つわ、
現在一切、再販や再録に関しても断固NO!ダメ、ぜったい!なスタイルで、
実は、3巻終了以降にもちょっとエピソードがあってそれを発売できてないのが
ホント、残念・・・。辛いっス・・・(泣)




国会図書館に行きたいよ・・・。


国会図書館の蔵書として「りぼん」があるんで、
それをコピーしたりしてみてる人とかいるんだって。


イイネ、そのフットワーク!そうする気持ち痛いほどわかるよ・・・!
だってすっげー気になるもんっ!!(号泣)





2006/01/04 漫画タイトル ら行 Trackback() Comment(0)

チャカポコちゃかポこ・・・

 



『レベルE』 /冨樫 義博『レベルE』



『レベルE』1〜3 / 冨樫 義博





作者の好きなものだけを抽出したかのような、
富樫エッセンスに満ち満ちた世界観・炸裂!の
オカルティック不条理ストーリー。




超絶美形で天才でその性格の歪み方も宇宙一級品という
バカ王子が地球(日本)にやってきてあれこれやり散らかし、
ソコここでトラブルを撒き散らして歩き、その対応に追われる側近と
否応なしに巻き込まれた人間のコンチクSHOW☆




バカ王子の殺意を抱くほどのバカぶりに、んもうっ!
耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、バカ王子のフォローに走る側近にくうっ!
宮仕えの懊悩と涙を見る思い。


画面といい、登場人物の設定といい、
好きな作家や作品やら出来事やらで埋め尽くされ、
嗜好がダダ漏れ、描いてて、楽スィ〜☆といった感が伝わってきます。


その、アングラ&メジャーな好みをベースに
展開されるヒネた話がス・テ・キ!


およそ、ジャンプで連載されていたとは思えない要素フンダンだが、


というか、色々ほじくりネタが満載すぎて
ジャンプ対象年齢には全部は解らないんじゃ・・・?
それでも成り立ってるからいいけど。



まぁ、イージーな夢・希望・成長・たたかい!といった演出はないが、
いい話もなきにしもあらず。っていうか、
ジャンプ必須要素を斜めからヒネて表現した話。




バカ王子の出身がドグラ星という事からわかるよーに
「ドグラマグラ」な世界感強し。




宇宙人、DNA、ゴレンジャイ、甲子園、侵略、サイキック 等
偏りに偏った素材構成ながら、
わりとポップに読める不条理ギャグがサッパリな面白本。 




2005/12/06 漫画タイトル ら行 Trackback() Comment(0)

愛が足りない





 『LOVELESS』 1〜2 /新井理恵


『LOVELESS』 /新井理恵『LOVELESS』






思春期のハイスコーライフのアレコレをシュールな笑いを
ひねきった視点からのスパイシー路線で転がす、テンション高いギャグ漫画。


こーれーは!爆笑!面白い!


女3人寄ればカシマシイと言うように
仲良し女学生3人組の友情を軸に
「女の友情」と「恋愛」を割とキッチリ消化。


「男」が絡むとハムよりペライと言われる女の友情、(これはねー)
「恋愛」におけるスタンス、暗い笑いでソフトに包みながらやさしく表現。


恋に恋する、夢見る夢子チャンは登場しません。
そして、恋に恋するvなんてヌルい夢はみれません。


爆裂・妄想族な一目惚れ名人なオンナの子、


なんやかんやで結構深情けなオンナの子、


一番普通で平均に見える実はそーでもなかったりなオンナの子、




全国各地、ドコにでもいそうでいない様な3人組しか登場しません。


誰もが一度は思い体験した事を追想できるようなエピソードテンコ盛りの
キャッチーさに、さらにテンコ盛りの畳み掛けるような台詞の多いギャグ、
厭世的にみせながら、その実ワリとホットな感じだったりして、
ちゃんと「少女漫画」の枠内に収めてあるトコがまた。


連載誌の廃刊の都合で予定外に短くなったようだけど、
(もっと他のエピソードも見たいのに、もったいない・・・)


ちゃんと、作家の世界観の中で終わらせてあるトコが◎!!


一目惚れ名人が選んだ愛の形、
シビアなヒューマニストが選んだ愛の形、
ホンワカブラックさんが選んだ愛の形、





色んな愛がありますワイ。この世の中には。
イイ事っすよ。



2005/11/11 漫画タイトル ら行 Trackback() Comment(0)

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