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2024/04/20

その果てを知らず



「愛すべき娘たち」 よしながふみ  沁みる<<


『愛すべき娘たち』 / よしなが ふみ





いや、ホント細やかな心理描写の巧みで繊細なこと!




女という、振り幅のありすぎで微妙でかつ単純明快な生き物の
心のヒダをありきたりでなく、おしつけがましくなく、ウザクない、
だからこそピンスポットで染みてくる、穏やかな表現。


うーん、愛だね。 愛。




母と娘の葛藤。


社会に強いられる、「女」という意識につぶされそうで
いっぱい、いっぱいになりながらも
それでも土俵際でなんとか踏み止まってる
危うげながらもたくましい女。


愛情と憎悪と思想と生活。




どこで折り合いをつけるかが難しい感情の波間を彷徨いながら、
時に差し延べてくれる手は、
家族だったり、
彼氏だったり、
友達だったり、
他人だったり、 と 救われながら、


そして時にはドン底に突き落とされながら、


それでも、前をむいて自分で進んでいこうとする
ごく普通の、どこにでもいる女の話が、いや、絶妙。




普通のオンナのアタシの日常を語る とか
オンナのアタシの愛と生活と仕事 みたいな、
聞いてねーよ、オメーの話なんかよーっつー
油ギッシュで、アタイッシュな、オナニー展開にならない


人物描写というか、作家の確立した人間像が反映された
ボーイズラブを意識をもって描くという
幾度となく、自問自答した結果から導かれた
ジェンダー考が見事な一品。


愛情がにじみ出る表情なんか
もう、キュン通り越して、目頭にくるからね!




全くもってデリケートでごんぶと!




まさに女。





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2008/02/03 漫画タイトル あ行 Trackback() Comment(2)

愛だろ?愛




深読みアート美術館 ドンシンク!フィーリッ!!<<


『深読みアート美術館』 / ロバート=カミング





もともと、絵とか彫刻だとかをみるときは
そんまんま、フラットでいーんじゃねぇの?
っつーフィジカル推奨派なんですが、


まー作者のキャラクターやら、時代背景やらを知ってたら
裏読みできたり、込めた捻くれ部分が楽しめて
一粒で2度おいしいんで、こっちもイケるぜ!っつー、
お前の腹の中のドロドロをみせろよ!派でもあるので、


こんなん、読んだりするんですが、
特に文面に旨みを感じたりとかってあんまないんだけど、
コレはね、深い! 愛が!


もーね、入れ込んで、入れ込んで!
好きでたまんねー!だからこそ我慢できねーっ!!
っつー愛が溢れまくって、煮詰まりすぎて、ムチになってる!



好きだからこそ、許せねぇ!
好きだからこそ、苦言を呈す!
好きだからこそ、ここまでこれり!


な!


一筋に惚れたモンを追いかけてきた猛者の
堅実な美術史をベースに、
自分の趣味を丸出しにした、実用本。



まさに神 とか


細部の描写、とくに髪の毛がすばらしい! とか


移民してきた陰気なロシア人 とか


これから彼女はどうなっていくのだろうか とか


評価が落ちる事なく現在に至っているのは
おそらくその死のおかげである    とか




その膨大な知識から繰り出される分析と
合間にはさまれるスパイシーな名言・至言・暴言の妙にウットリv


こんな笑える解説本は稀!




惜しむらくは、作家ごとの作品の掲載がない事だけど、
まー掲載してる美術関連サイトのページからてめぇで探せ!
美を得るために労を惜しんでんじゃねぇよ!
ってな愛の一撃でしょうな。


古典から現代まで網羅した、隙なし美術本!



アート って最近イージーに使われる言い方に業腹な
わたしもあなたも、虜の一品!





あびちゃえよ、このハードな愛の洗礼。


2008/01/27 Trackback() Comment(2)

修練


『からくりサーカス』  藤田和日郎 濃厚!


『からくりサーカス』全43巻 / 藤田 和日郎




クンフー:功夫


とはもともと技術を積み重ねる事をいい、
料理のクンフーがあがる 等全ての事柄について
関連してくる生活様式用語ですが、


こと漫画におけるクンフーを磨き、
一撃必殺の高みに挑む猛者の渾身の一打がコレ!




魅力的なキャラクターをフンダンに活かす
高いストーリー性、


1巻からの出来事がついてまわる、
練りに練られた構成と
錬金術、人工知能、致死性ウイルス、サーカス
武術、操り人形、歴史、殺し屋、相続問題 等
ごった煮にして、
なおかつ人間ドラマで濃厚に味付けした


喜怒哀楽、まさに感情のフルサーカスやーな一品。


いや、極上。




母親が死亡、母一人子一人だと思っていた
小学5年生の勝(まさる)のが、
父親の180億円の遺産相続問題で
異母兄弟に命を狙われるという、
ハードな展開からスタート!


伝言っちゅーのはなぁ、
もうちょっとはっきり書いてから伝言なんです!


っつー内容の、やさしかったおじいちゃんの
謎のメッセージやら、
降って沸いた美人の守護者、しろがねやら、
行きずりの気のいい兄ちゃん
加藤鳴海やらを巻き込んだ
スパルタ式の
グローインアップストーリーから始まり、


当初発生した謎が謎を呼び、
人間を襲う自動起動式人形やら、
それを破壊する人形繰り師、
世界を覆う、不治で致死の病やらを
舞台を世界に広げ、縦横無尽に転がし、


繊細かつ根源のような人間の暗黒面と、
それを焼き尽くすかのような
強烈な良心面をブレンド、


決して盲目的じゃない、
押し付けがましくないその人間賛歌の
ヒューマニズムには、もう毎度号泣!




細っか~く張られた伏線が消化されていく展開に
ズッパリ引きこまれ、
パズルのピースを完成させる様に
収束させる腕はもう、気持ちいいほどに見事!




たしかに長いだけあって、途中
キン肉マン方式に流れちゃったりするけど、
そこはさし引いても、
加藤鳴海がかっこいいのなんのって!





200年の時を跨ぎ、愛憎から出発した
サイケデリック御伽噺


そーそー御伽噺ってキッツいもんだったけ。





王子と姫は幸せに暮らしましたとさ。






ブラボー






2008/01/12 漫画タイトル か行 Trackback() Comment(0)

飛翔


ロケットマン! トビまくれっ!


『ロケットマン』 / タイ





キタっ!


またもや、バカの綺羅星が燦然と輝いた!




そいつの名は、ロケットマン!


ロ・ケ・ッ・ト・マ・ン !!




察するに余りあるように、今度のヒーローは
ロケットにのって登場! 奮闘 !! そして移動 !!!


とまぁ、ロケットも本望だよってなぐらいの活用ぶり。
しかも、そのロケットは手作り!


ロケット・・・っつか、ばかでかい爆竹?
を家内制手工業丸出しの、生活臭漂うハンドメイド!


ロハス!




そんなロケットマンが何をするかと思いきや、
幼い頃、牛を盗まれ、目の前で殺された両親の仇を取るため、


瀕死でチラ見しただけの、犯人の胸の刺青ダケ!を頼りに、
牛飼いを襲い、牛飼いのおっさんの洋服をひんむくという
イカれた方法でアプローチ!


仇が、魔術を使えると知るや、
協力者にかけられた呪いを解く為に必要な、
処女の月経血を速攻手に入れようと、


口下手だから、うまく話せないんだ・・・と


シャイアピールしてた女に対し、


「生理いつ?」 「月経の血が必要なんだ!」と
ピュアな瞳で詰問。そして


「処女じゃないと意味ないんだ! 処女だろ!」


と直球ストレートな剛速球をぶつけ、
毎日、文字通り、女の尻を追いかけ
月経血がついた、洗濯物がでるやいなや、
ニヤリと笑い、飛びついて儀式を行う奇行ぶりを発揮!


バンテージみたいに、拳に巻きつけてるけど!


臭ぇーから!




目出度く、呪いも解けた所で、仇と決闘!


ところが ッ!!!!!!!


仇と思ってた相手が実は恩人で、
協力を求めた奴が実は憎い仇だったッッッ!!!


というベタな展開を向かえ、
そんなベタというある種の安心感を吹き飛ばすかのような、
激烈インパクトなイカれた無茶いやアクション(・・・?)で
画面を縦横無尽に蹂躙。


見てるこっちの心を妖しく、
そして隔靴掻痒にかき乱す
脳が茹るかのような、斬新かつイカレポンチーナ演出!


ロケットはこう乗りこなせ!


ダサバンギャルド!




人体において、攻撃力の高い、肘・膝を多用した
実践力の高いムエタイアクションも、


ロケットに縄をつけて乗りこなす!っつー
目からウロコなハイテク技術も、


マヤ並みの何かを憑依した体当たりの演技も、


で?っつー話も、


全部がブッ飛んでるっ!!!!


飛びすぎてるっ!!!!!


飛びすぎてますよっ!!!!!





アンタのハートに火をつけろ!




2008/01/04 映画 Trackback() Comment(10)



ドエリャー事になった魔人探偵 脳噛ネウロ14<<


『魔人探偵 脳噛ネウロ』 14~ / 松井 優征







もともと、パンクな登場人物と、斜め視点の皮肉ユーモアで
小気味イイほど、ギリギリChop なキワキワ路線を走ってたのが、


今回で、大化けっ!!!!!


超神水飲んだら、スーパーサイヤ人になっちゃった☆ってぐらい
ブっ飛んだ、ハードで骨太な展開にっ!!!!!!




もともと、人間が悪意を振り絞り犯罪を犯す際の隠された謎を解き、
その 謎 を主食としている、ドSの魔人ネウロが、
人間界で、動きやすいよう、関わった女子高生 弥子 を傀儡に、


メーター振り切れた犯罪者とそのコミュニケーションを楽しむという
ぜんぜん推理関係ないっつー、娯楽世相皮肉り系な話で
なかなか、自分勝手なイカレ思想を自信満々に展開させる、
ベースが病み病みな人達を、 あーこんなやついるわ!
って笑う話だったのが!




じゃあ、悪意でなく、呼吸をするように、
朝一でトイレに行くように
自然に気張らず、人を苦しめ殺すのが大好きな、
真性のフリーキーが相手の場合はどーなのか?


っつー、ね。コレ、実際の犯罪心理分析とか、
その後の罪と罰話でも問題になる、
そして最近多発の、同じ言語は使っていても話通じない系の
脳に変異、とかDNAからピーしてるとか、
良心どころか、何もない、でも一応、種としては人間っつー


やっかいだなー、もうちょっとわかりやすく異形なら、
簡単に駆逐するのにさー的な、


でも、その暴力性向と圧倒的な暴力スキルにおいて
桁違いに突出した相手に、
実際は命辛々でも逃げれるかどーかっつー 
ちょっと イマジンしただででも、足冷える程の
闇闇な人間が相手ならどーなのか?




っつートコに行っちゃったから!




そして、その絶対悪の人物の怖い事!
白鬚、たいがい、漫画はモチロン、本やら映画でも
ドキュメントを除いて、登場人物にビビル事はないんだけど、


どーした事か、マジ、ビビッタ。
特に劇画調とかではないのに、
そして、特段異形さを強調してる訳でもないのに、禍々しい。
目ぇそらしちゃうぐらいのハードプレッシャー。


佇まいでそれなら、いわんやとる行動たるやって話しですよ!


コレ、ジャンプでよく通ったなっつー、
なまじ青年誌だったら、大問題作だぞっつーほどエグイ。


いや、今までもね、笑いでデコレートしてエグかったけど、
これは・・・・正直トラウマるかと・・・・。


だって、あまりの衝撃に怖い人の名前とか覚えてねーもん。


つかワンピースと同じ雑誌って!・・・・カオスだな、ジャンプ。




やれ、吾代がカワイイ!だの
吾代はホンッとバカでカワイイなぁvとか、
吾代ってば、いじめたくなる程カワイイなぁ ♪ とか、
そりゃ、社長もカワイクてほっとけないよなー吾代は とか
さんっざん、浮かれてきた桃色吐息も消沈。


今まで話を盛り上げてきた人たちが
ペロッっとブースター扱いになる怒涛の展開に鳥肌!






明らかに、もの凄い分岐を迎えてる作品を
タイムリーに目撃、ドキュン ― ☆ しろ!







そして、この話が作者の意図するまま展開できますように!




2007/12/09 漫画 連載中 Trackback() Comment(0)

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