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2024/04/26

淡い心だっていってたよ






ぼくのセロリパセリ / 星崎真紀『ぼくのセロリパセリ』




『ぼくのセロリパセリ』 / 星崎 真紀





世の中には食えないモノがある、
それがセロリとパセリと女の子だ。


というリリカルで甘酸っぱいフレーズから始まる、
第2次成長期突入前の小学6年生の
工藤和己と小川菜花の小さな恋のメロディー。


思慕が純粋に好意たりえる最後の時期の、
女の子の方がちょっと早くお姉さんになる
まだ性衝動に振り回されないで感情のみで
あれこれ決断できる頃の初めての恋心バナシ。




んもー、なんてスウィートなんでしょ!
胸キュンっつーよりは何かホンワカ。ホンワワワヮン。




6年2組の工藤くんが小川さんに片恋の程を堂々と宣言。
晴れておつきあいする事になった2人をきっかけに
6年2組にはニワカにレンアイブームが立ちこめます。


この頃の男女の成長って、恋愛方面においては
女の子の方が圧倒的に早熟なんで(当社比)
苦手で大好きな女の子・小川さんを相手に工藤くんは一所懸命奮闘。


まるで弟扱いされたり、デートに誘ったり、
男の花園「秘密基地」に招待したりと、
んまぁーほのぼの〜。な微笑ましいイベントが展開。


小川さんはホントチャーミングな女の子なんでね、
工藤がんばれっ!ってなモンですよ。


でも、どんなに工藤くんが頑張っても、背伸びしようが爪先立とうが、
やっぱり、女の子・小川さんには勝てないのがね!
女の子ってスゴイっ!って思っちゃうよーな所がね!これまた、ネ!


忘れない恋心♪いつまでも恋心♪ですよ。




はたして今の時代にこんな眩しい感じの
こそばゆいエピソードが成り立つのか?
イケイケどんどんのヤリヤリエロエロが売りの
最近の少女漫画もまぁアリだろうけど、
こういうのも、ずっとあって欲しいよな~。 たまにはさ。


剥き出しのリビドーも否定はしないけどね。




・・・でもコレって年寄りの感傷なのかな?





 

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2006/01/15 漫画タイトル は行 Trackback() Comment(5)

手のひらを太陽に






『バガージマヌパナス―わたしの島の物語』 栗原 まもるバガージマヌパナス―わたしの島の物語



『バガージマヌパナス―わたしの島の物語』


 / 栗原 まもる





南国亜熱帯な沖縄の離島・石垣島が舞台の
涙と笑いがテンコ盛りのハートウォーミング話。


島人(しまんちゅ)道にのっとり、日々食べられる分だけ最小限度働いて、
ノンベンダラリとノンキに過ごす綾乃。


そんな、南国自堕落アイライクvな生活を満喫する綾乃にある日、
「ユタになるべし!」との神様からのお告げが下る。


(ユタってーのはわかりやすく言うと巫女(シャーマン)みたいなもので
(正確にはちょっと違う) アンテナが立ってる人というか、
シックスセンスがある人しかなれないし、かつ、神様からのギフトっつーか
直・指名なんで、やっぱ面倒くさかったり、色々大変なんで、
ブッチしたりシカトこいたりすると罰というかエライ目に遭う。)



「べーひゃーっ!!(←フィーリングで理解して)
そんな面倒臭いコト誰がするかっ!」


ってんで、綾乃はブッチを決め込みます。
人生ダラダラ生きる事に全身全霊を傾けてる
細胞レベルからズボラでノンキな綾乃がそんな面倒臭い事ワザワザする訳ないし
(ユタになるには色々ハードな、要・修行)
また、そんな目には見えない事に首を突っ込む義理も言われもないのです。




当然の如く、神さま(って強引だよな、さすがだよ)に懲らしめられる綾乃。
周囲からは、「素直にユタになったほうがいい。」と大小プレッシャーを受け、
マスマスやらない方針を固めるひねくれスピリッツの綾乃。


最大の理解者で仲良しのオージャーガンマー(86のおばぁ)
からもそれを言われ、いよいよ孤立無援で孤独感に苛まれる綾乃。


オージャーガンマーには、昔お告げを無視してブッチ、
痛すぎな目をみた過去があり、
大事な綾乃にはそんな後悔をさせたくない一心での忠告だと理解し、
人生の分岐点に立つ綾乃。




「この日のために1年、生きてきたっ!」と断言するほどの
待ちわびたイベント「旧盆」を、力の限り、フルパワーで楽しみ、
酒を喰らい、昼寝をし、オージャーガンマーと遊び、
「生」そのものをエンジョイするポップな笑いが面白い分、
いずれくる避けては通れないイベント「死」という部分が持つ
落差が余計にシミます。 うぁァ・・・




いささか、沖縄生活をドリームワールド的に表現しすぎだけど
(さすがにコレでは生活できんよ)
なんか、雰囲気は出てるし、絵がポップで可愛いんで
「温帯」な感じが何よりイイ!




笑うのも泣くのも満タンに詰まってて、ホント楽しめる。
このクソ寒い時期にピッタリのホッカイロな一品。 


ポカポカ。






 

2005/12/23 漫画タイトル は行 Trackback() Comment(0)





『BASARA バサラ』 /田村由美『BASARA バサラ』



『BASARA バサラ』1〜27 / 田村 由美





少女漫画の土俵で繰り広げられる戦国乱世の一代成長国取物語。


背景が、文明が一回バーストこいちゃった世の中ってなってて、
当然の如くまぁ 武力=権力 というセオリーとも言うべき分かりやすい
支配の構造になってる中、やっぱりその中でも
圧倒的な力を持つ独裁者ってのが台等してくるわけです。


そんな中、自分の地位を脅かす「神託」を受けた時の支配者が
「救世主」となる予言を受けた子を殺害
兄・タタラを殺された、妹・サラサがタタラに扮し敵を取るべく立ち上がる!!



っつー、頑張りやさんなサラサの冒険・恋愛・成長・挫折を軸に
これまた、それぞれが主役のサイドストーリーで1編作れるような
周囲の人間のキャラクターがもうっ!
強い、弱い、浄、不浄 混濁で幅が広くて堪らんったら!




政権争いを扱ってるだけあって、
従来の少女誌にはなかったような描写もチラホラ(でも物語上で必須)


キッツイ体験をした人間はその分やさしくなるか、激しく歪むかだけど
両極に振れた人の生き様が見もの。


その「やさしさ」代名詞のような、アゲハの生き様ったらもうっ!!
涙・なみだ! アゲハ〜っ!アゲハーっ!!(壊)


こんなに筋が通って、格好良くて、美人で懐が広くて・・・etc(延々)


な、人がいようか? いや、いない!(反語)


多分、バファリンの半分はアゲハで出来てるね!


正直、主人公タタラの選んだ男より、
絶対アゲハの方が・・・ってかアゲハでしょっ?!


と、小一時間ばかし問い詰めたくなるが、まぁそれは置いといても、


成長ストーリーとして(むしろ恋愛編はオマケ程度)
長編スペクタクルモノの傑作。
「人間」を描くことに照準を据えているので、
読み応えがあり、なおかつ読後感もよろしく、
「・・・・・・・っはぁ。」な爽快気分に浸れる。




そー、世界観は、少女漫画な和洋折衷「三国史」って感じかな。 



志はあるか?




2005/12/01 漫画タイトル は行 Trackback() Comment(2)

外野のノイズは殺せ





『BANBI バンビ』 /カネコ アツシ『バンビ』



『BANBI バンビ』1〜6+零/ カネコ アツシ






縦横無尽、唯我独尊で我が道を行く殺戮処女・バンビ
おきらく能天気殺戮フルロードストーリぃ。



バンビは気持ちいいぐらい難しい事を考えません。
好き・嫌いの2極で判断し、気分のまま行動。
生存本能のカタマリなので、判断に躊躇がなく、
自分を害するものの排除の仕方に至っては、徹底的で苛烈。


そう、バンビは獣なのです。(奥さまは魔女 ふうに)



そんな、愛・ラヴ・マイセルフ!なバンビが
一緒に生活していた「じじぃ達」のおつかいで
「クソガキ」を連れて疾風怒濤の大暴れ。


「あたし、バンビ」っつー、一方的な自己紹介で
ピンクの髪のチョンチョンを揺らし、
ピンクの銃をぶっ放し、
ピンクの車でGo☆Go☆HEAVEN!




本能全開で「生きる事」をまっとうしようとする
生命力溢れるバンビの、くまのペーさんが大好きで、
ケガレないキレイな自分が大好きvな乙女サイドと、
遠慮呵責なく全てを暴力(っつーか殺し)で解決する
獣サイドのカオスぶりがもう、素敵っ!




いや、周りにいられたらすっげー迷惑だけどさ。
なんかだんだん可愛く見えてくるから不思議。


そんなバンビを許容できるじじぃ達のキャパの広さもグー!
エロエロだけど、格好よくみえてくるからこれまた不思議。




迷いがないって最強!
腹をくくって生きてるやつは、カッコイイ!って事だね。




皮肉ったシビィ〜ストーリーと、
1コマ1コマ完璧なクール極まりない絵にズドン=333




マジ、カッコイイ!! 




2005/11/29 漫画タイトル は行 Trackback() Comment(0)

子供のいる家





『訪問者』 /萩尾 望都『訪問者』



『訪問者』 / 萩尾 望都 




「トーマの心臓」で主役級のというか
票を2分するほどの役割と人気を誇る
少女漫画における、白髪のクールな美形脇役の鋳型となった
オスカーの子供時代の話「訪問者」を中心とした、
色んな年代の「子供」から眺めた世界と大人 が凝縮された短編集。




もーなんでしょ。
オスカーの賢さゆえの気の使いぶりに胸が痛いッス。
両親の微妙な仲の間で「幸せな家庭」を演出すべく、
自分の役割を設定してるトコがもうっ・・・
多かれ少なかれそういう、誰にでもある子供時代のヒリヒリ感がっ。


そりゃあ「トーマの心臓」でヘタな大人では太刀打ちできないぐらいの
懐の広さを発揮しますワイ。人物に背景ありですワイ。




って、子供なのに!まだまだローティーンなのにっ!!
そんなに聡くならざるを得なかったオスカーが
ちょっと不憫・・・・(でもその影も素敵v)
そして、時折のぞく愛くるしい子供ぶりにもう、胸キュン☆


ふぁあぁっ「グスターフっ!!」(泣)




オスカーの話である「訪問者」以外の短編も
これまた普遍の重いテーマ 生死、愛情、性、現実とかを
さらりと残酷な視点で扱いながら、非っ常〜に淡々と寓話的で映画のやう。




子供の頃は漠然と、大人になれば子供とは全く違った
生き物になるもんだと思ってたもんだけど、
いざ、自分が大人といわれる生き物になってみると、
あにはからんや予想と違っててちょっと?!



いくつになっても悟りを開けない、
な、な、何もナ〜イなアンニュイ気分になって
THE YELLOW MONKEYの「BURN」がBGM。


(まったコレが名曲なんだよね!行かず後家殺しっつーの?
別に行かず後家だけじゃなく、ある年代のある種の人には胸ズキュン=☆
の秒殺ソング。ほんとタマランっ!)





自分の傷を抱え込める、そしてそれを見せない!それが大人。




2005/11/25 漫画タイトル は行 Trackback() Comment(0)

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