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2024/03/19

青春のドグラマグラ





何だかアンニュイな思春期真っ只中に読んで、
かーなーり喰らってしまった




『さくらの唄』1〜3 /安達 哲




・・・・・・はぁ、なんか悪意、ではないけど、悪感情がダイレクトに伝わる、
ダウナー系の湿った一作。


その湿り気ぶりたるや、涙から精液、体液、血液、リンパ液、とまぁ
もー体と感情を絞って出る、ありとあらゆる汁を煮詰めた濃さ。




正直、やや凹みな時に読んだら、さらわれたね。3日オチたよ。ドップンと。




高校時代っつー、青臭い時代の教室でのあれやこれやと、
子供という状況じゃどうにもできない、家庭環境のあれやこれや、
恋心と性欲のコントロールができないあれやこれや、


に、大人世界の金の力やら権力やらエゴやらその他イリーガルな世界の
ダーティー技を炸裂させた「この世は生き地獄」な内容。
もー設定からして、爽やかな要素のかけらもないけど、
不思議な事にホンワカな瞬間もあって、そこがまた、発火装置っつーか。
増進装置っつーかね。エグみを増しますわい。


激しい性的描写ゆえにそこが先行して話題にされがちだが、
この作者の凄いトコロは徹底した「偶像的女性像」の廃止にある。


この「さくらの唄」だけでなく、他作品にも共通なトコだけど、
「幸せのひこうき雲」とかもエログロ闇まんてんだし。)
「聖女性」と「娼婦性」の2極どっちかでしか表現されない、
すべてのメディアにおける「女性」の表現が、


(残念な事に宮崎駿も手塚治虫もそーなんだよね。天才なのに。)


この人作品では皆無。恐ろしいぐらいなまでにリアルな女。
かなりキツめに描かれているとはいえ、一番現実に即した「女像」




これは全く凄い事だと思うね。
シビアすぎな気もするが、かなり稀有な才能。




シビアっつーのは女性像だけじゃなく、全部がそーなので
これでもかっ!!つー薄暗ぁい、ダークサイドな話が存分に楽しめます。


最後までね、救いがないのがね・・・・
投げっぱなしジャーマンかよっ!ちょっとはさぁ、・・・ねぇっ!


有害図書の名を受けて、危うく発禁になりかけた
今はもう絶版の名作をどーぞ!!




さくらの唄 /安達 哲さくらの唄









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2005/10/14 漫画タイトル さ行 Trackback() Comment(0)

君に問う、最強の格闘技とは・・・・?



 この世には、すごい格闘技がたくさんあります。
コレも、そのひとつ「陸奥圓明流」



多分『天下一武闘会』がマジで開催されたとして、
(てか、ビルゲイツあたりが出資してやってくんないかなーマジで。)
かなり、上位に食い込むのは間違いないでしょう!





だって、見てよ!!







修羅の門 / 川原正敏
 

  空手着(柔道着?)着て、ボクシンググラブはめて、
 なおかつ判別できるように、
 勝利を納めてんのよ?!
 因みに、アメリカでボクシングの試合にて☆


 ・・・強いわ、そりゃーかなり強いわ。
 表紙から、にじみ出るオぽんちぶりからわかるように、
 半端ないわ。










そんな格闘術・最強候補 
千年間敗れたことのない伝説の古武術「陸奥圓明流」
を継ぎし、若き継承者 陸奥 九十九(むつ つくも)の最強の証明の旅物語。




『修羅の門』1〜31 /川原 正敏




まぁ、なんていうの?内容は非常にザ・ベタな少年漫画。
えー主人公がいて、なおかつそいつが最強で、当〜然の如く、硬派。


で、また、その主人公(往々にして、無口)の世話を焼くような、
おせっかいでちょっぴりドジ☆(もちろん可愛い)な女の子が絡んできて、
女の子が怪我見て、泣いちゃったりーの
女の子の励ましで、主人公がんばって勝っちゃったりーのな
淡い恋物語なんかが、あったりして、
後は、キン肉マン方式でどんどん強いやつと戦って、
最後にトップに上り詰める・・・



とまぁ、普遍的なザ・少年漫画。


ポッチャリな絵が結構抵抗・だったんだけど、
読んでみたらば!



すぐ真似できる技なんかがあったりして、まぁキャッチー!

訃霞(ふがすみ)とゆってね、相手の顔面のツボに高速で、
唾を ぺっ と吹きかけて一時的に視力を奪う・・・
という技だったりね



コレをさー飲んでる時にやったら、したたか怒られてねー
もちろん、高速で吹き付ける修行なんかしてないから、
結果的にブーッって吹きかけるだけになった訳だけどさー。



奥技を極めんとする求道者に向かって、
怒る事ないだろっ!って話でしょー?




千年間敗れたことのない伝説の古武術
「陸奥圓明流」=暗殺術っつー
まぁ、格闘技の本来あるべき姿を色濃く、っつーかまんまな流派なだけあって、
「試合」が「死合い」になったり、胸キュンなうんちくがてんこ盛りだったり、




『本来人間は3割しか力を出すことしか出来ない。
「陸奥圓明流」は残りの7割を引き出すことを可能にする』


とかねっ!(興奮!)




と、「陸奥圓明流」をひっさげて、世界中を戦い練り歩く(狂犬か!)
ファンタスティック☆ジャパニーズ 陸奥 九十九の
トキメキ血塗れダイアリー要素が、いかんなく、発揮されてます。素敵です!




絵がどーしても、突っかかるんだけど
返して言えば、そーなのに、こんだけ面白いのは凄いって事か。




俺が噂の陸奥九十九!


2005/09/03 漫画タイトル さ行 Trackback() Comment(0)

にじみ出る闇





幸せのひこうき雲「幸せのひこうき雲」 


  

 伝わりますでしょうか?この薄暗ぁい雰囲気。
 そこはかとなく漂う闇。


 この作品の全てをこの装丁が表してます。



  『幸せのひこうき雲』 /安達 哲




安達氏の描く世界はもの凄く、しょっぱいです。
何をどうしたら、そんな薄暗い発想が・・・?というぐらいダークサイドを突っ走っています。
人間に根ざす「負」の面での本能が否応なしに、炸裂してます。ダダ漏れ。


そりゃーもう、目を背けてもそこにもまだ、闇が広がるっつーぐらいの濃密な暗さ。
およそ、思春期に触れたくないぐらいの濃度の濃さです。
なのに、かなり俯瞰な視点の客観性を持つため、
余計に闇が濃いので、もぅうへぇ
ちょっと弱ってるときなら、浚われる事うけあい。





田舎の小学校を舞台にした本作でも、
闇はありとあらゆる所にまんべんなく、惜しみなく、ちりばめられてます。


両親の離婚に伴い、祖母に引き取られ田舎の小学校に転校してきた主人公。


有名人(今でいうセレブ)を夢見て、ソコソコまでは行ったが、
結局、現実との折り合いがつかず、夢半ばで教員になった、美人女教師。


自身の保身しか考えない、エゴ丸出しのその母親。


そして、圧倒的な「田舎」という環境(←怖)



同僚やら、生徒やら、教室やらに性、パワーゲーム、嫉妬、恋、やらが絡み、
もーエライコッチャになってます。



薄暗い闇の中、どろどろと絡んでくるような不幸があるかと思えば、
全てを押し流すような、清冽な感情があったりで心臓破りの丘構成。



真夏の晴天の下で読むのにはうってつけ。




弱ってる人は気をつけろっ!!

2005/08/19 漫画タイトル さ行 Trackback() Comment(0)

魂がいたい




なにやら、あちこちで災害が起きています。




アメリカで9・11テロが起きた後、


「こんな不安な中一人で死ぬなんて・・・っ!!」



という理由から、突如婚姻率が高まったそうですが、
(当然の如く、一定期間を置いて離婚率もあがった)



こういう、個人の力じゃどうしようもない災害を目にする度に、
「3時間後に死ぬとしても後悔しない様に生きなきゃっ!」
と痛切に思います。




どうせ死ぬ時はどんなにあがいたって1人なんだから、
生きてる間にやりたい事はやり尽くさなきゃ! と常に思ってはいるんだけど
大変とか寂しいとか「〜〜が」とか言い訳はたくさんできるんでね、
そーいうぬるい事をいわずに、倒れるときは前のめり!
な勢いで、常に挑んでいたい!とまぁ、そうは思うんだけど・・・・




という、わかっちゃいるけど・・・な甘ったれた性根をエグル、胸苦しい一冊







上京ものがたり / 西原理恵子




 『上京ものがたり』

  /西原理恵子












著者の西原氏が漫画家を目指し上京してから、デビューするまでの
まさに「苦節」というしかない暗黒時代を経て、
「絵」で食べていける様になるまでのいろんな話。




夢を追いかけるっつー本気でやればやるほど大変で泥まみれな行為の
ちょっと気を抜くと、わき道に逸れてしまう曖昧さを
ホントにやさしい言葉で綴ってます。
あまりにやさしいので、逆に否応なしに自分と向き合う事になり、余計にシミル・・・





あー痛い。
・・・おっシャーっ!がんばれ、オレっ!!(涙目)





あごがジュワジュワ 。




2005/08/17 漫画タイトル さ行 Trackback() Comment(0)

プレイバック・思春期



とーとー!終わりました。





シガテラ/古谷実





 『シガテラ』 / 古谷 実












ぐふぅっ・・・、ヤ、ヤラれた・・・ 
・・・・そーきたかぁ・・・・。。。。(涙目)
涙が出るほど、っつーか「ぁ痛っ!」  な終わり。




主人公、オギボー(男)が高校生から、
社会に適応した普通の社会人になるまでの、
リアル・りある・リアルな過程を辿る話。
多分これが「小説」でもったいぶって書けば、「文学」になるだろー内容。



爆裂大ヒット作「行け!稲中卓球部」を描いた人の作品だが、
「稲中」の頃から、かなりキツめに毒はまぶしていたものの、
「笑い」のコーティングで、そこまで生々しくはなかったが、
最近の作品にいたっては、毒々しいまでにリアル。
「・・・・見たの?」と思うほど、臨場感炸裂。





人間のダークサイドな面の描写はもちろん、
ポップな面やら、調子ぶっこきやすさ、ノリノリハッピーな浮かれトンチキぶりまで、
それがステレオタイプな性格の描写だけでなく、


男女とも、恵まれたタイプから、日の当たらないタイプ、病人まで、
凄まじいまでの、人間描写!マジで何でっ?てーぐらいの!
ホント、匂いさえ漂ってくるような、リアル人間ぶり。



あまつさえ、シチュエーションがキング・オブ・日常なものだから、もうっ!
響く!響くのよっ!もの凄く沁みて、痛いんザマス!




ドンドン凄くなる!作者・古谷 実 氏にはホント目が離せない!
終わってばっかだけど、もー次が楽しみ vvv



どこまで行くんだ??



「シガテラ」ってタイトルもいやらしい。



2005/08/12 漫画タイトル さ行 Trackback() Comment(1)

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