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2024/04/17

魔法の手を持つ人



それは、オカン。




ホントにオカンは凄い!
親の子に対する愛情は往々にして身勝手なものだけど、
にしたって無償なんだもん。そりゃ、凄いよ。
だって、文字通り血肉を分け与えるようなもんだからねぇ。


生まれてきてすぐ接する他人だもの、お母さんって。
考えてみりゃ、めちゃディープ。
誰もが与えられるオカンがない人
(オカン代わりの人がいる人は除く)ってのは、
やっぱりちょっとキツいだろうーね。色々と。




とまぁ、そんな風にオカンについて改めて思わさせられた


tokyo.jpg『東京タワー』



『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』
              / リリー フランキー






あの、小汚い風貌からは予測できない程、
強烈なピュアな感情の吐露にマジK・O!曙倒れっ!


タイトルから判るように、ありふれた家族話。


なのに、こんなに胸にクルのは
あまりにもストレートにオカンに対する愛情と尊敬を
これでもかっ!ってなぐらい純粋な気持ちで綴ってるからだと思う。


いや、マジで近年ないくらい不覚にも本を読んで号泣せしめられたよ。


オトンと別居中でほぼ母子家庭な環境で
母性丸出しの愛情に包まれて育ててもらったリリーフランキーの
オカンに対する気持ちが、もー痛いの甘いのなんのって。


どんな人でも、ご飯を食べさせるのが一番の歓待 
と信じて止まない、料理上手なオカンの


まず、健康、次に健康、そして人に迷惑をかけず好かれるような人に 
ってー子育て方針も、んまぁ、ありきたりだけどやり通したら凄い事だよね。




福岡の田舎から上京して大学に通い、
案の定ベタなまでに親のすねをかじり倒す、
ダメ学生ってなったリリーのクサレぶりも、
家の事情を知ってて尚、そーしちゃうリリーの葛藤も、
乞われるがままお金を送金しちゃうオカンぶりも、なんかしょっぱくて。




そのリリーがオカンを田舎から呼んで一緒に暮らすことになった
ホンワカで、でも、ちょっとチリッとしたトコもある生活。


「人は自分に値した人間しか周囲にいない」といった感の強い、
リリーとオカンの周囲の人達。


人格形成において、大きく影響を及ぼしたであろう、
パンチの効いた故郷の人達。


ちょくちょく出てくるオトンのいっそ気持ちがいいまでのマイペースぶり。


オカンがガンになってから、死ぬまでの色んなコト。


そして、オカンが用意した「オカンが死んでからあけてください箱」の中身。


全部がセンチ。




軽くサックリと読ませる飄々とした文体に油断してたら、
心臓ワシ掴みだもん。参った!
読中、笑えたり、読後、シケッた気分にならないトコに
お笑い作家の意地が垣間見えるし。




ここまで、ある意味理想な母親と息子の関係をてらいもなく、
臆面もなく素直に出せたのは
やっぱり母親がいなくなってしばらく経ってからだからだろーなぁ。




リリーが第3次世界大戦より、宇宙人襲来より、地球滅亡より怖かった


「オカン(親)のいなくなる日」(ギャアッ(失禁)


それを迎えてない白髭としては、
もーなんとも・・・・嫌だなぁ、そんな現実。心底ダメだ。






なんか心臓がワシワシするけど、
母親に愛情を感じる人は、読んどいた方がいい。




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2006/01/26 小説 Trackback() Comment(2)

名自作自演





 『ダ・ヴィンチ・コード』でダダはまりした人の常として、
シリーズ1作目(『ダ・ヴィンチ・コード』は2作目)の







天使と悪魔 /ダン ブラウン





 『天使と悪魔』 



 上・下 / ダン ブラウン













を、いよいよ季節外れの冬将軍到来!
で逼迫した経済状況のなか、手を出しちまいました。




・・・おっもしれ〜っ!!面白いよ、ダンっ!
オメェすげぇ〜なぁ〜 と悟空化するほどいい!



ザッツ・エンタメ!



ザッツ・読書!!




キリスト教の総本山バチカン市国とローマを舞台にした、




    科学 VS 宗教




っつー何ともまぁ、ヘヴィーなテーマの話。




伝説の秘密結社「イルミナティ」がスイスの科学最高峰組織セルンから
全くの新しい物質「反物質」を発明科学者を残虐な手口で殺し、泥棒。


それをバチカンに仕掛け、
「2000年余り続いた、虚偽と無知に満ち満ちたキリスト教支配の歴史」
を終わらせ、新しい時代を創造すべく爆破しちゃうゾ!と高らかに宣言。



軽くバチカンを吹っ飛ばせる反物質が爆発するまで、あと5時間ぐらい!
・・・って待ってよ、バチカンがなくなるって・・・ここにある美術品もっ?!
ラングドン驚愕!!顔面蒼白!!!



最初に殺された科学者にイルミナティの紋章が焼印されていた為、
学者としての知識を求められ、強引に参戦させられていたラングドン。
バチカン市国とローマを不眠不休、
ご飯抜きで駆けずり回り、八面六臂の大活躍!



とまではいかず、むしろ負け気味、騙され気味、
怪我しすぎ、腹くくらなさすぎ、等
アメリケン・タフガイ・ヒーローとして、あるまじき失態を多々披露。
素敵 !素敵だよ、ラングドン! ナイスガッツ!



最先端科学技術、中世美術史、
ガリレオから綿々と続く宗教対科学の歴史を
不思議なくらいわっかりやす〜く、面白く読める
タイムリミット犯人は誰だっ?!
やっぱり、お前かっ!サスペンス!




やっぱりねぇ〜
信仰心は尊いけどねー、一神教ってねー、偏ってるよねー。イカンよ。




あー、イタリア行く前に読んどきたかったなぁ〜
ぜひ、イルミナティックぶりを拝みたかったよー。



・・・ってか、絶対また行こっ!!! 決めたよ、ダン!
アタイ、あんたの広げた風呂敷で踊るから!!




2005/08/27 小説 Trackback() Comment(5)









ダ・ヴィンチ・コード





  『ダ・ヴインチ・コード』


   上・下 /ダン・ブラウン















いやぁ〜!面白い!!面白かったっ!



ダヴィンチ好きでミステリ好きで、
キリスト教嫌いなら尻尾をふって読みきるだろう一品。


主人公・ラングドン(宗教象徴学者)がフランスに講演に来た際に、
なんだか殺人事件に巻き込まれ、
容疑者っていうかも〜本星扱いにて追い込まれ、
そこに、被害者・ルーブル美術館館長で高名な美術家でもあるソニエール
の孫である察暗号解読官・ソフィーが現れ、急遽逃亡者に!




死海文書、テンプル騎士団、女神、シオン修道会、フィボナッチ数列・・・等々
否応なしにむなぐらをワシ捕まれる、MMR(マガジンミステリーレポート)で
特集されそーな怪しい要素満載で、極めつけが





   VS キリスト教(対 バチカン)





という設定!切りましたっ!
正面からメンチ切りました!この人!喧・嘩・上・等!!


フリーキーな狂信者のブラックリストに載ったね!!



(ヤツラはDNA医療(まぁこれも内容はどこまでも灰色だけど)に携わる
 研究者もリストに載せる程の! 恐竜の存在を認めない程の!
 スーパートンチキ人なので、
 予想もつかない行動に出るのが得意なのだ!)



有史以来、練りに練って今の形に仕上げた、
世界的大ベストセラー!「聖書」
(ってさー、自分で配ってそう言い張るのってどーなの?アリなの?)




どこからどう突っ込まれても、のらりくらりと逃げ回り、
抽象的な言葉でどんな事柄にも首を突っ込み、ホラ言ったでしょ!と
恫喝とわかりやすい正義を武器に、思考停止した人から搾取を繰り返し、
世界企業へとのし上がった、
ビッグな団体に掟破りの攻撃を仕掛けた問題作!






今すぐにでもルーブルに出かけたい!
ダ・ヴィンチの作品を確認したい!
五芒星を自分のシンボルマークにしたくなる!
と、そんな気持ちになる、


エキサイティング喧嘩上等ミステリィ!



ルーブルはココで見学できるよ! ルーブル美術館公式サイト



ヴェリィ、イカす☆

2005/08/23 小説 Trackback() Comment(6)

はぁっ・・・はあっ・・・


 
『そのケータイはXXで』 /上甲 宣之



最初っから、よーいドンっっ ! でスタートしたと思ったら
最後まで、全力疾走!! 
これでもか、これでもかっ!! っちゅーよーな、たたみかけの連続!!
なんともサービス精神旺盛なミステリィ。




最近、彼氏に二股かけられて関係に終わりを告げたしより
これまた、最近仲良くなった、明るいがウりの年下の友人愛子が発案で、
傷心旅行(←って今も存在してるの?ププッ なら行き先はやっぱ能登でしょ!)
で、なんかふらっと立ち寄ったガイドブックにも載ってない「阿鹿里温泉」
愛子のいつものわがままで行く事になったものの、しよりは気乗りしません。
案の定、ケーブル乗り場では地元じゃない駅員に




「えーっ!やめといた方がいいですよー。」と言われ 
 (この時点でわしは帰る)



 
ケーブルカー内では眼帯をつけたブスめの女に愛子が
 


「あんた犬、犬でしょっ!ケケッ!!」といちゃもんをつけられ 
 (ほら、引き返せ!引き返せって!)




到着した村では、村民の感じ悪いは、
店1件開いてないは、腐臭はするわで、
あからさまに楽しくなさそう! (もーだから帰れって!!)


 
やっと辿り着いた旅館では、「ヒヒヒ〜ッ」と笑う老婆が仲居で妙に高圧的。
(げんなり・・・・げんなりだろうっ!金払ってそんなトコ!)




ふとんの中からでてきた小汚い携帯  がピリリリーとなり、開始の合図を告げる



「逃げろっ!脚を切られるぞっっ!!」 (ひいっ!! )




なんでも、このクソ田舎の村ではよそ者を「生贄」にする風習が残っており、
今日がその祭りの日で、片目、片腕、片脚を切り落とし土間に閉じ込め、 
「生き神」にするという・・・  (アブバブバッッ・・・・・ !)
助かる方法は、このバッテリー残量の怪しい携帯電話だけ・・・

 

ちょっと説明過多な文体が、つっかかりはしたけど、
たたみかけロールオーバーな演出で何とかクリア!?
なにより「八つ墓村」やスティーブンキングを彷彿とさせる、
田舎恐怖がケッコーよかった!



そして、夢見がちなしよりの勝手な思い込みによるオチのつけ方も
まぁリアルティックでしわくて素敵 v


(オマエなぁ、命助けられた挙句にさっきまでメロメロだったくせに・・・
まぁ気持ちはわかるっ!残念だけど世の仕組みだよ )

 



 

2005/08/02 小説 Trackback() Comment(0)

輝ける星




『シリウスの道』 / 藤原 伊織


 


いやぁ〜っ、いい話でした! 
ホントにこんな人が上司なら、会社勤めも悪くないなぁ 。プヒッ と
読後、3分ぐらいは勘違いさせてくれるぐらい!いい本でした!



内容は、大手広告会社に勤める主人公「辰村」がいる部署が、
ある日、でっかい案件を受注すべく、クライアントから直・指定をうけます


「そんなん、内政干渉やんけー」とか


「ボケー、今までそのクライアントの担当だったんは、こっちじゃー!」


「どんな、つもりじゃいっ!!」



とか、そりゃあもう、社内は大わらわ。




辰村もなんか嫌な感じーとは思いつつも、
「兵隊は言われた事をやるべし!」(クゥ〜ッ!シビぃっ!! )
と、その案件を落とすべく、社内外と戦闘開始!


とまぁ、広告業界の内幕と、社内のいっやらしぃ派閥争いから、
新人奮闘記、デイトレード、を舞台に、
メインである「辰村、幼いころの記憶」が展開。



もう、ねぇ、これが!
そこはかとなくただようセンチメンタリズムに「あぅあ〜。。。」なんですわ!
藤原 伊織節っつーの?
甘い郷愁っつーか、「心の中で一番輝いてる事」を大事に思うトコっつーか
なんか、その「大事にしてる感情」つーのが、こー淡いのに強くてもー
あごがジワジワな感じなんですよ!




今回は、伊織ブレイク作品「テロリストのパラソル」との絡みもあったりして、
なんか、「おっ!」とちょっと得した気分!


 
別に「テロリストのパラソル」を読んでなくても、十分面白いんで
デイトレードに興味アリアリな人にもオススメ 。


 
・・・・そして、かなりショックな事に、作者の藤原伊織氏が
近々、死んじゃうらしいんですよ。 ガンで。 



知ったときは、「マジかよっ?!」と半ギレでしたが、
今はもう、残念で、残念で・・・(ってまだ全然生きてますよ)



本人のコメントが文藝春秋に掲載されてて、


「皆から、どーしたの?って聞かれて
いちいち説明するのが面倒なので、寄稿しました。
どーやら、ガンです。もーすぐ死にます。
っつーか、ハードボイルド気取ってる訳でも、斜に構えるわけでもなく、
別に〜どーせいつかは、死ぬし。ま、しょーがないよね。
マージャンが楽しいです。」



みたいな事が書いてあるんですよ!
(もちろん、文は全然違います)


そりゃ、そーだけどさー。。。。
ただでさえ新刊が待ち遠しい作家なんてあんまりいないのに、
新刊どころかフェイドアウトなんてさー、あんまりじゃないのー?!
と、本人には関係のない事で愚痴りたくもなります。
それぐらい、ショックなんです。



本人と周りの人にとっては
ふざっけんなっ!つーぐらいの軽い愚痴ではありましょーが、
でも、「好き」といえるものが減ってしまうんです。
そりゃあ、悲しいよ。許してよ。



・・・・・・・はぁ。。。。





2005/07/28 小説 Trackback() Comment(0)

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