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「アーシアン」
『アーシアン』 完結版1〜3+特別版 / 高河 ゆん
10年ぐらい話の途中でほっとかれてて、
なんと21世紀になってや〜っと!完結した、じれったい愛 の話。
あんまり時間が経ちすぎて、絵はもちろん当初と設定っつーか話が
ちょっと違っちゃってるYO!っつーのもまたご愛嬌。
だって、終わってくれてよかったもん。
当時、この作家の作風は同人あがりという事もあり、
絵がかなりオリジナルかつ、話の内容も抜きん出て独特で、
他に類をみない事で結構衝撃的!でした。
今ではよくみる、デザイン的でトーンワークが小奇麗な絵は
この人が最初。多分。
んで、「アーシアン」の内容はといえば、天使=異星人とした、
美しく生命力に溢れた地球に巣食う人間は裁くべきモノか?
天使は人間を見守っているのか?裁く口実を探しているのか?
地球は誰の物?
といった「最後の審判モノ」。
天使が住む惑星・エデンでの天使たちの話と、
地球上での人間達のあれこれが
「愛情」をテーマにタイトながら余韻の残る話っぷりで語られてます。
愛情の壁、たとえば血、環境、性差、種、といった物理的なものから、
精神的なものまで、ありとあらゆるものを超えて、
それでも貫き通したい想いっつーのを
ツボ突きまくりぃのイラストティックな絵とセリフでこれでもかっ!!
と繰り出してくるんですワ。
もう、ロマンティックが止まらないYO!
浮世離れしたファンタジックなシチュエーションといい、
ハッピーエンドじゃなくてもどこか甘さの残る話といい、
何より、耽美的な絵が夢心地な感じで、とってもスウィートv
中でも、天使の設定は秀逸で、
「種として寿命がつきかけているので、新天地として望みをかけ地球を狙う」
っつーのにはグッっとキマシタ。新鮮。
そのあれこれ問題を抱える天使達がそれぞれどー立ち回り、
何を手に入れ、守るか?その為に犠牲にするものは?
まぁコレは地球サイドでも同じだけど、唯一 で 絶対 を手にするまでのドラマに
結構ーシビレるぅ!胸キュンっvvv
ヘヴィーなサイドストーリーを集めた「特別版」もこれまたっ!!
ワイルドで潔いガブリエルにメロリンっvv 素敵っ!!!
そりゃあ、最初の設定といささか違った人間関係なんて気にもならんわ。
同じく10年以上放置されたままの
『源氏』(これも面白い!)もどうにかしてよー・・・
バガージマヌパナス―わたしの島の物語
『バガージマヌパナス―わたしの島の物語』
/ 栗原 まもる
南国亜熱帯な沖縄の離島・石垣島が舞台の
涙と笑いがテンコ盛りのハートウォーミング話。
島人(しまんちゅ)道にのっとり、日々食べられる分だけ最小限度働いて、
ノンベンダラリとノンキに過ごす綾乃。
そんな、南国自堕落アイライクvな生活を満喫する綾乃にある日、
「ユタになるべし!」との神様からのお告げが下る。
(ユタってーのはわかりやすく言うと巫女(シャーマン)みたいなもので
(正確にはちょっと違う) アンテナが立ってる人というか、
シックスセンスがある人しかなれないし、かつ、神様からのギフトっつーか
直・指名なんで、やっぱ面倒くさかったり、色々大変なんで、
ブッチしたりシカトこいたりすると罰というかエライ目に遭う。)
「べーひゃーっ!!(←フィーリングで理解して)
そんな面倒臭いコト誰がするかっ!」
ってんで、綾乃はブッチを決め込みます。
人生ダラダラ生きる事に全身全霊を傾けてる
細胞レベルからズボラでノンキな綾乃がそんな面倒臭い事ワザワザする訳ないし
(ユタになるには色々ハードな、要・修行)
また、そんな目には見えない事に首を突っ込む義理も言われもないのです。
当然の如く、神さま(って強引だよな、さすがだよ)に懲らしめられる綾乃。
周囲からは、「素直にユタになったほうがいい。」と大小プレッシャーを受け、
マスマスやらない方針を固めるひねくれスピリッツの綾乃。
最大の理解者で仲良しのオージャーガンマー(86のおばぁ)
からもそれを言われ、いよいよ孤立無援で孤独感に苛まれる綾乃。
オージャーガンマーには、昔お告げを無視してブッチ、
痛すぎな目をみた過去があり、
大事な綾乃にはそんな後悔をさせたくない一心での忠告だと理解し、
人生の分岐点に立つ綾乃。
「この日のために1年、生きてきたっ!」と断言するほどの
待ちわびたイベント「旧盆」を、力の限り、フルパワーで楽しみ、
酒を喰らい、昼寝をし、オージャーガンマーと遊び、
「生」そのものをエンジョイするポップな笑いが面白い分、
いずれくる避けては通れないイベント「死」という部分が持つ
落差が余計にシミます。 うぁァ・・・
いささか、沖縄生活をドリームワールド的に表現しすぎだけど
(さすがにコレでは生活できんよ)
なんか、雰囲気は出てるし、絵がポップで可愛いんで
「温帯」な感じが何よりイイ!
笑うのも泣くのも満タンに詰まってて、ホント楽しめる。
このクソ寒い時期にピッタリのホッカイロな一品。
ポカポカ。
「AKIRA」
『AKIRA アキラ』1〜6 / 大友 克洋
これはもー「漫画」というメディアのある種の到達点に達しちゃった
「AKIRA」以前、「AKIRA」以降っつーぐらい漫画のみでなく
国内外あらゆるジャンルに影響を与えた、
強〜烈!すぎる名作中の名作。
第3次世界大戦後の日本の首都・ネオ東京を舞台にした、
近未来サイキックSFアクション。
元気いっぱいのバイクでヤンチャをかましてる若者達。
いつものように街中を走り回ってる時に、
前に飛び出してきた変な子供を避けて転倒した「鉄雄」
そっから全てが始まります。
えぇもう、ホントに
運ってか間が悪かったとしかいいようがない巻き込まれぶり。
事故現場から姿を消した「鉄雄」を案じる仲間とリーダーの「金田」
ふっと戻ってきた鉄雄は軍の投薬実験を受け、
なんだか妙なコトになってるよ、オイッ!
サイキックパワー炸裂の調子ぶっこきまくる鉄雄と
鉄雄を追いかける軍、
同じく投薬実験された最初にでてきた怪しい子供(?)達、宗教団体、
そして、すべての謎の根源である「AKIRA」を巡ってそりゃもうオオワラワ。
仲間のカタは仲間でつけると参戦する金田達も巻き込んで、
「人」が制御出来ない力に世界中が翻弄され、もー大変。
器以上のモノを盛られて、その力にひきずられる鉄雄がもうなんか、モノ悲しいったら。
思いクソ!やり散らかしてるサマはもう、笑っちゃうけど。ホントやり過ぎ!行き過ぎ!
最初っから最後まで、カンッペキ!
なコマで組み立てられる、濃密な世界観にK・O!!
圧倒的な描き込み、濃すぎる登場人物、
凄腕な展開、もー全部が最高!!
故・手塚治虫が嫉妬したという才能を、
まざまざとこれでもかっ!と見せつけてくれます。
ホント、凄ぇーの! 鳥肌。
コレ、アニメにもなってんだけどアニメはまた別モノとして面白い。
さすがに、この濃密な内容を2時間ばかしにはまとめられんって!
ってか、アキラが1シーンしか出てこないし、ビックリだよ。
テーマは同じだけど、なんかものすごいタイトな仕上がりになってて
「へっ?!」と意表をつく展開。
話に絡む女が3人しか出てこない上に、
そのヒロインであろう3人もまた微妙〜ってか、一人は老人子供だし。
AKIRAワールドずばんっ!な
音楽に動きがある絵ってすげーね。単純に迫力。
「金田ァァぁっ!」 「鉄雄ォォっ!!!」
とかね。名セリフだもん。
ただ、コミックでは「おい、マジで惚れちゃうぜっ」
(ほんっと、カッコいいったら!)
っつー金田の飄々クールぶりが、
アニメでは見受けられなかったトコが・・・
あと声はなんだか皆あってないような・・・
20世紀の名作。読まずに死ぬな。
「西洋骨董洋菓子店」
『西洋骨董洋菓子店』1〜4/よしなが ふみ
キャーっ!!!
何だよ、それーっメッチャ美味そうじゃんーっ!!(垂涎)
っつー、おケーキさまさまと軽食が出てくる
食いしん坊万歳!にはたまらん1品!
「アンティーク」という元骨董品屋さんを改造した
「洋菓子店」を舞台に、スウィートだったり酸味が効いてたり、
苦かったりと、まぁ味わい満点な話が綴られるワケですよ。
オーナーが、過去に誘拐されちゃって生還したのはいーんだけど、
その時の記憶を無くしたまま、根っこに強いトラウマを抱えてて、
自分以上に心配してる周囲の為にそれを悟らせないように
飄々としてる財閥の俺様坊ちゃん・橘
パティシエが、天才なのに「魔性のゲイ」のため
ゲイ・ノンケ問わず男絡みの色事でトラブルになり、
定職に就けないという見た目を裏切るアウトロー派・小野
そして、小野のケーキにフォーリンラブし、
弟子となる過去ありすぎで深すぎの元ボクサー・エイジ
坊ちゃん・橘のお目付け役として来た、
実はあっぱれな程何もできず面倒をみてもらう担当の千影
小野が「女怖い」ので、この4人で深夜までやってる(すばらしいっ!)
ケーキ屋さん「アンティーク」を切り盛りしてるワケですがっ!
こーれーがっ!繁盛しないワケねーよっ!(現実にあったらね(哀)
4人はこれまたタイプの違ったオットコ前で!
ケーキはもとより、アフタヌーンティーセットやらの惣菜まで激・美味で!
食器はアンティークを使い、しかも値段も手頃!!
日参!白髭、日参しますよ、そらもうお百度踏もうかって勢いで通うさ!
そして、毎日激美味アフタヌーンティーセットを食べるのっv
ハァ〜vvv(うっとり・・・///)
話回しが上手いため、おいしい要素を詰め込んでる割には
タイトにまとめられてて、
絵もあわせて、サクッと読める涎ダラダラな内容。
・・・・甘いだけじゃないぜっ!オジョーちゃん!!
「生徒諸君!」
『生徒諸君』 文庫版1〜12 / 庄司 陽子
もーこのパンチの効いた表紙からも窺い知れるように、
昭和テイスト濃厚な、愛と勇気、希望と挫折の青春群像人間讃歌。
ドヒーッ///ってなるような赤面ものの青春、
そう、物思う甘酸っぱい青い春に鼻血K・O!
北城尚子、ナッキーって呼んでねっ!(プッ)
と自己申告する元気いっぱい転校生を主人公に、
硬派、元気、内気、クールと
まぁとりあえずタイプの違った男女混合なかよし達でつくった
「悪たれ団」 (ジャジャ〜ン!(爆)
がおりなす青春☆上等☆伝説!
今なら訴えられるだろう
「女は生理があるから汚い」とかいう硬派バンカラ(プッ)君や
そんなバンカラ君との「川原De決闘」(もちろんタイマン)
その後親友へ 儀式や、
夕日に向かってGoー、突っ走れ輝くアタシ達っ!みたいな、
ちょっと気を抜くと、皆で横一列にならんで歩きながら、
詩の朗読とか始めそうな、そんなみてるコッチが、こっ恥ずかしい
昭和フォークなイベントの波状攻撃にもう、ウハーッ///
ここまでだと羨ましいような嫌なような・・・
もちろん「悪たれ団」は学校でも一目置かれる人気者’Sで
いろいろ学校でも行事がらみの伝説をこしらえていくんですわ
そして、中学、高校、卒業と家庭環境に悩んだり、進路に悩んだり、
もちろん恋心に胸をわずらわしてみたりとその他
「友情」を考えさせるようなトラブルも降りかかり、
そのつど、仲間達で全力で手を取り合って乗り越えていくっつー
青春モノの定番スタイル。
金八ライクな教師しかり、ものわかりのいい大人しかり、
性善説に基づいたような登場人物でおりなす
悲しい事に、今は失われた時代の熱い熱い、
大人の階段登る頃のサウダージなお話。
絵といい、シチュエーションといい、もんのすごく懐かし感漂う、
やたら眩しい全力の自己肯定論にドップリ酔わされちゃいなっ!
正しいの連発にお尻がムズムズしてくる、
汚れっちまったあなたもわたしも
人差し指1の形で鼻の下こすりたくなる!そんな一品。
03 | 2025/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
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