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2025/02/10

この種を食い殺せ






『寄生獣』 / 岩明均『寄生獣』




『寄生獣』1〜10 / 岩明均





ぎゃふんっ!
ってか、尻子玉を根こそぎ引っこ抜かれた。
漫画はもちろん、本、映画 他すべてをあわせた
表現メディアの中でも最高峰!なド傑作。




もー何回か読んでるけど、
最初の、顔面から汁という汁が流れ出して、
腹にズドンと来た衝撃は何度みても一緒。 恐ろしい事に。


ストーリーの伏線の張り方や、展開の巧みさもさながら、
そのテーマの消化の仕方がもうっ!


ある日地球にやってきた、未確認生命体。
人間に寄生し脳を奪い取り、
自ら自覚できる存在意義が「この種を食い殺す」っつー事だけ


そんなアンタッチャブルでハマの狂犬な生物と人間の攻防戦をメインに
これまた古来より何度も問われている人間とは?
という答えがないクエスチョンに、
環境問題、愛憎、共生共存っつー重いテーマで物語は進行。


脳を奪い取る事に失敗し、
泉新一と共生せざるを得なくなった謎生物ミギー、


母親を殺され、憎しみに身を任せ
謎生物との全面闘争にもつれ込んだ新一、


人間社会に入り込み、
上手く人間を捕食しながら暮らしていこうとする謎生物、
単体では存在する事すらできず、繁殖能力もなく、
寄生する人間がいてはじめて自分が成り立つという、
種として致命的に不良品な自分に興味を抱き、
人間と自らの存在意義を考えるインテリ派謎生物・田宮良子、


根本からそんな存在を許さない(当たり前だけどね)人間社会と、


もちろんどの団体でも一枚岩じゃなく、
ありとあらゆるタイプが混濁してる故の混沌ぶり、


もーそんなんが混じってえらいコッチャですよ。




寄生生物が人間を捕食するインパクトな惨殺シーン(クリオネみてぇ)
それを上回るグロさの人間の猟奇殺人犯の犯行シーン。
(これが現実にあるのが何より怖い)


謎生物vs人間の対決シーン。
血と肉片がバンバカ飛び散ってる中にも、根底に流れるテーマが
一貫してキチッとしてるんで、そんだけじゃないのよ。


地球という目線からしてみたら、
謎生物よりはるかにやっかいな「人間」という種
「どこから来て、どこに行くのか?」という根源的な問いに、
自らの疑問を探る田宮に、作中引用されているのが
ドーキンスの「利己的な遺伝子」理論


そして、そのセルフィッシュを一蹴するかのような
田宮の答え。もーチビリ号泣。ヤバイ。



色んな視点、角度、関係からみた「人間」っつーものを
読者個人各人に問う、絵で揺さぶりをかけて、話で落とす!っつー
漫画だからこそできる豪腕ぶりが冴え渡る!




っつーかね、もー語ると止まらんから。叫ばしてっ!





ミギーーーーーっ!!! 







読もう!まず、読もう。じゃないと死なさねぇからっ!


オレ、お前を死なさねぇからっ!絶対守るからっ!(壊)



 

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2006/01/19 漫画タイトル か行 Trackback() Comment(0)

完璧!






ジギースターダスト /デビッド ボウイ

『The Rise And Fall Of Ziggy Stardust 』
/ David Bowie デビッド ボウイ








コンセプトアルバムとして、脅威の完成度!
むーちゃーくーちゃー完璧! 最高!!
 ヤベーだろってなぐらいの面白さ。


音質といー、アイディアといーそのクオリティの高さはもちろんの事、
その抜群のルックスで仕掛けたビジュアル面の
ぶっ飛ぶぐらいの良さったらっ!


ジギーというミュージシャンの栄枯盛衰の物語を、
グラムロックで妖しく綴ってて、
ボウイのデジタリックで生々しい声質と相まって、雰囲気満点!


色んなトコから色んな要素を詰め込んで、
自分のイメージする所を余すことなく、
多分脳内のビジョンそのままに再現できたんじゃなかろーか?ってなぐらい
ボウイの美意識というか確固たるコンセプトを表現してる奇跡の1枚。




世の中の「創造」する人は、
自分の脳内のイメージをごっそり!再現することに
命を賭けてるだろうけど、それが出来た人は多分ホントに僅かで、
ボウイはこの1作でそれが出来た稀有な人。


ホント凄ぇーったら!神風吹かしやがったっ!




当時、規格外にド派手な一発屋ってな意見があった中、
今現在、好き嫌いに関わらず、
世界中でデビッド=ボウイの影響を受けていないアーティストはいないであろう、




マジ、歴史的名盤とはコレだ!



 

2006/01/18 1、2 ファッキューな音モノ Trackback() Comment(6)

チリチリ






『ハッピーエンド』 /ジョージ朝倉『ハッピーエンド』




『ハッピーエンド』 / ジョージ朝倉




ジャケからわかるように、センチ炸裂な胸キュンSoYoung物語。
あーヤベっ!てなぐらい大ヒット。


これ全部描き下ろしだそーで、
その制作方法だからこそズガンとハマッタ傑作。


メインとなる人物4人を中心に時系列が前後して物語が展開していくんだけど、
この転がしの巧さが!バチンっってくるのよ!




漫画家志望で漫画家になったショーコと、
ショーコが大好きな友達アキラ、


バスケ部で人気者路線を走ってたはずが、
ヤンキーに目をつけられ一転、
公開オナニーショー(痛すぎ)をさせられ暗転したケンジ、


おつむの弱いマリエ、


それぞれの青春がもーヒリヒリ。




特にショーコとアキラの友情関係はね、
もーキラキラ眩しいったら。
2人でいれば、何もいらなくてマジ楽しい!!
っつー、恋愛感情とかじゃなくてさーなんつーか、
強力バカもできるし、何でもできちゃうゼっ!突っ走ってGO−☆つー


青春のハイテンションっつーの?甘い時間の謳歌がもー。
ただ、どっかでこんな時間は続かないって解ってる苦さっつーのも、もー。




やっかいだよねー、友達同士の馬鹿時間ってホンッと楽しいのに、
否応なしに恋愛感情と比較対象されて、なおかつほとんどは負けちゃうしなー。


第2次成長期の恋愛ブームに突入した頃に出遅れて
「んだよ、チッ」ってなった事ある人は、身につまされるコト受けあい。


ってか、ホントはそーいう気持ちがわからんっ!っていう人の方が
女としてはメジャー路線で生きてけるので楽でいーだろーけど。




なさそーでありそーなケンジの青春もなんかね。ピリピリ。
マリエに至ってはもー、いるからね確実に!こんな女!


わし、青春至上主義者じゃねーんだけど、
青春てやっぱいーよね。って思ったもん。


この人の『カラオケバカ一代』も最高☆ 




違う青春っちゃー青春だね!



 

2006/01/17 漫画タイトル は行 Trackback() Comment(0)

淡い心だっていってたよ






ぼくのセロリパセリ / 星崎真紀『ぼくのセロリパセリ』




『ぼくのセロリパセリ』 / 星崎 真紀





世の中には食えないモノがある、
それがセロリとパセリと女の子だ。


というリリカルで甘酸っぱいフレーズから始まる、
第2次成長期突入前の小学6年生の
工藤和己と小川菜花の小さな恋のメロディー。


思慕が純粋に好意たりえる最後の時期の、
女の子の方がちょっと早くお姉さんになる
まだ性衝動に振り回されないで感情のみで
あれこれ決断できる頃の初めての恋心バナシ。




んもー、なんてスウィートなんでしょ!
胸キュンっつーよりは何かホンワカ。ホンワワワヮン。




6年2組の工藤くんが小川さんに片恋の程を堂々と宣言。
晴れておつきあいする事になった2人をきっかけに
6年2組にはニワカにレンアイブームが立ちこめます。


この頃の男女の成長って、恋愛方面においては
女の子の方が圧倒的に早熟なんで(当社比)
苦手で大好きな女の子・小川さんを相手に工藤くんは一所懸命奮闘。


まるで弟扱いされたり、デートに誘ったり、
男の花園「秘密基地」に招待したりと、
んまぁーほのぼの〜。な微笑ましいイベントが展開。


小川さんはホントチャーミングな女の子なんでね、
工藤がんばれっ!ってなモンですよ。


でも、どんなに工藤くんが頑張っても、背伸びしようが爪先立とうが、
やっぱり、女の子・小川さんには勝てないのがね!
女の子ってスゴイっ!って思っちゃうよーな所がね!これまた、ネ!


忘れない恋心♪いつまでも恋心♪ですよ。




はたして今の時代にこんな眩しい感じの
こそばゆいエピソードが成り立つのか?
イケイケどんどんのヤリヤリエロエロが売りの
最近の少女漫画もまぁアリだろうけど、
こういうのも、ずっとあって欲しいよな~。 たまにはさ。


剥き出しのリビドーも否定はしないけどね。




・・・でもコレって年寄りの感傷なのかな?





 

2006/01/15 漫画タイトル は行 Trackback() Comment(5)

らせん






「イヴの眠り」 / 吉田秋生「イヴの眠り」



『イヴの眠り』 1〜5 / 吉田 秋生






よもや、5巻で終わるとはっ!!なタイトな展開。
遺伝子操作モノの名作「YASHA 夜叉」の続編にあたる次世代物語。
BANANA FISHの「光の庭」にあたるその後物語、アグレッシブバージョン)


「YASHA 夜叉」で主人公だった 静 の娘
アリサが主人公になり、話を回します。


遺伝子操作により、人類を超える能力を持った
静の遺伝子を引き継いでいるという、
自分の生い立ちを知らず、
人と違った特異な能力に戸惑い孤独感を抱えるアリサ。


その特異な経緯ゆえ、トラブルに巻き込まれる事を恐れ
沈黙を守る両親と静。


だが、静が昔研究所にいたころに採取されたDNAを使い、
静のクローンを再生させ、又、アホな事を考えるおサルな旧人類の愚行に
否応なく巻き込まれる事になり、
その生い立ちと自分の運命に向き合う事になる。


今度の敵は最高の能力を持つ、
静のクローンって事でもーみんな大慌て!


その能力の高さは折り紙つきだからね!
寄りかかっちゃってたからね!
しっかも、静がクローンの急襲に遭って
脳しか無事じゃない状態だし!ピンチもピンチだよ!


ただ、人間は環境の生き物っつーよーに、
静のクローンはあくまでクローンであって、
何をどーしても静にはなりきれないワケよ。


しかも、静のクローンを作った研究所の元同僚・女は
悪趣味にも静っつー同じ名前つけて、
自分の子宮からひりだしたにも関わらず、
セックスまで強いるっちゅー因業さ。


そりゃーさー、遺伝子的には他人よ?
でもさー自分のお腹で育てたのよ?
何かしら繋がってるワケでしょー?
それを昔のオトコと同じ名前付けるっつー偏執的な行為だけでなし、
まんま代わりにするたぁどこまでも頭が悪く業の深い女だよなぁ


とまぁ、誕生から激しく歪んでる静クローン=セイは
アジア独立構想の立役者であるシン=スウ=リンを狙う、
アメリカ側のアホ権力者達の思惑に乗っかって色々やってくるワケですよ。




ってか、シンってば思春期にアッシュ
(byBANANA FISH)に感銘受けちゃってるから
どこまでもクールで格好よく育っちゃって・・・シビぃっ!


魂の無いセイを抹殺すべく物語は展開するワケですけどー。




・・・いやぁ、ヨカッタ。
これで、ホントに無理やり創り出された静と凛の魂が落ち着いた。
「YASHA」で終わってなかった静の静かな苦痛がやっと止まったって感じ。


最初から最後まで結局扱いは 受精卵 だった新人類の、
根雪のような悲しみがやっと止まったのでちょっとホっ。


無くなったワケではない所がミソだけど。
てか全然救われてないケドね、みんな。
セイも悲惨っちゃー悲惨だしね。まぁ自業自得な面もあるけど。


どこまでも継いでゆける人の遺志こそが、
強い螺旋になって繋がってくワケなのね。





タイトル通り、安らかなイヴの眠りにつけるといい。






 

2006/01/09 漫画タイトル あ行 Trackback() Comment(5)

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