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『訪問者』
『訪問者』 / 萩尾 望都
「トーマの心臓」で主役級のというか
票を2分するほどの役割と人気を誇る
少女漫画における、白髪のクールな美形脇役の鋳型となった
オスカーの子供時代の話「訪問者」を中心とした、
色んな年代の「子供」から眺めた世界と大人 が凝縮された短編集。
もーなんでしょ。
オスカーの賢さゆえの気の使いぶりに胸が痛いッス。
両親の微妙な仲の間で「幸せな家庭」を演出すべく、
自分の役割を設定してるトコがもうっ・・・
多かれ少なかれそういう、誰にでもある子供時代のヒリヒリ感がっ。
そりゃあ「トーマの心臓」でヘタな大人では太刀打ちできないぐらいの
懐の広さを発揮しますワイ。人物に背景ありですワイ。
って、子供なのに!まだまだローティーンなのにっ!!
そんなに聡くならざるを得なかったオスカーが
ちょっと不憫・・・・(でもその影も素敵v)
そして、時折のぞく愛くるしい子供ぶりにもう、胸キュン☆
ふぁあぁっ「グスターフっ!!」(泣)
オスカーの話である「訪問者」以外の短編も
これまた普遍の重いテーマ 生死、愛情、性、現実とかを
さらりと残酷な視点で扱いながら、非っ常〜に淡々と寓話的で映画のやう。
子供の頃は漠然と、大人になれば子供とは全く違った
生き物になるもんだと思ってたもんだけど、
いざ、自分が大人といわれる生き物になってみると、
あにはからんや予想と違っててちょっと?!
いくつになっても悟りを開けない、
な、な、何もナ〜イなアンニュイ気分になって
THE YELLOW MONKEYの「BURN」がBGM。
(まったコレが名曲なんだよね!行かず後家殺しっつーの?
別に行かず後家だけじゃなく、ある年代のある種の人には胸ズキュン=☆
の秒殺ソング。ほんとタマランっ!)
自分の傷を抱え込める、そしてそれを見せない!それが大人。
ンマー。今回の『K−1 WORLD GP』は予想外に面白かったなぁ。
武蔵が出るので、どーせつまんねぇ試合ばっかだろうなぁと思いつつ、
ボジョレー・ヌーヴォー(今年のもおいしい!)を飲みのみ見ていたらっ!
ルスラン=カラエフのかっけーことっ!
早い!早いよっ!ヒキもコンビネーションもシビレルったら!
どーせ、何やったって「判定」なら武蔵・勝に変わりないんだから
(ってかいーかげん、このみっともない武蔵ビイキを止めてくれんかね?
日本人だから日本人ファイターを応援したいのはそーだけど、
あからさまにそうじゃない内容まで、全肯定と謎のフォローを繰り返して、
ジャッジまでかえるっつーのは、これから出てくる日本人選手にも失礼だし、
イー迷惑だよ。大体、栄養状況も環境も変わってきてるんだから
その内、タイはれる日本人だって出てくるのにっ!)
まぁでも、今回は武蔵も強くなってたし、逃げる間もなく一応打ち合ってたし
・・・・あれかね?武蔵と当たる人はKOできない方が未熟って事?
ってか、K−1の「K」ってK・Oの「K」じゃなかったっけ?
ルスラン=カラエフはもう一回り体が大きくして、スタミナをつけたらもっと!
面白い試合が観れそうで、楽しみっ!!
それにしたってバンナのキャラの変わりぶりには
ちょっと笑っちゃうモノがあるよなー。
登場したときは、セコンドごと、傲岸不遜の無礼で嫌なヤツらだったのに、
どこの寺で修行したのか、いつからかなんか謙虚でストイックな
格闘バカ一代キャラになり、
今回に至っては、悲壮感漂う悲願達成キャラになってたし・・・
どーしちゃったんだよ?
試合の前のプロモ画像に試合とは関係ない
お涙頂戴エピソードを満載するほど、本人はダメになって行くのに・・・
ってか、そんな「情」に訴えるスタンスじゃなかったのに・・・
あんなに、強かったのに優勝できてないってすげーな。
今回登場した、セーム=シュルトなんてもーしばらく独壇場って感じだし、
大体あの大きさで、足使われたらどーやって中に入るのよ?!厳しいよっ!
っつーか、プロモが「ペットは蛇っ!」って(爆笑)
意味ワカランっ!何を強調したい?!
とりあえず、強さじゃねーし!友達いない人みたいだし!
何かちょっとイタイっぽくなってたし、アレ本人的にはOKなのか?!
ルックスといい強さといいキャラといい、次の試合が非常に楽しみですワイ!
レイ=セフォー、一瞬マーク=ハントかと思ったけど(もう黒豹じゃない(泣)
何回もまともに喰らって、最後まで立ってたケド・・・
頭部のダメージとかって気合でどうにかなるのか?何で倒れなかったの?!
ルックスの変化といいホント、不思議がいっぱいだ!
でも、ファイトスタイルは依然カッキーけど、
ルックスは以前に戻した方が素敵だと思う。
いや、是非戻して頂きたい。
今回の試合で最近唾棄気味だった「K−1」もちょっと面白くなったかな。
『人魚の森』
『人魚の森』 / 高橋 留美子
人魚の肉は猛毒、だがその肉を喰らい
生きていたものは不老不死になれる。
というアンデルセン的人魚像とは二味違う、ダーク人魚像を展開した
『不老不死』ってどーよ?!
を突き詰めた、感情のディープフォレストな重い寓話。
「不老不死」になってしまった人それぞれのオムニバスストーリー、
人を喰らうという生臭い異形感を強調した人魚像、
「不老不死」から普通の人間になって死にたいという切ない願望、
不死という永遠に続く虚無の大きさが秀逸。
頭を切り離せば死ねるという「逃げ」があるところもまがグーなんだけど。
不老はいいけどね、不老は、ある程度までなら。
医療費とか掛からないだろーし。
でも実際そーなってみると、容姿における比重が高くなって
より一層混沌を極めそーだけど。
大昔から世の東西を問わず、追い求められた「不老不死」の
ひとつの物凄く良く出来た「こんなんちゃうの?」提示。
人魚、不老不死のクリーチャーぶりと悲哀だけを強調するんではなく
ちゃんと人間視点の暖か人間賛歌を添えてるトコロがニクイね!
さっぱりタイトなのに、読後感が薄暗くて重くて
ほぉ〜。な重量感溢れる一品。
『トーマの心臓』
『トーマの心臓』 / 萩尾 望都
「愛」という感情の純粋成分を濾過して結晶化したような物語。
・・・はぁっ、、もうたまりません。
胸がキュンキュンして止まりません。
ギムナジウムという閉鎖された環境の寄宿生活で、
性に未分化な時期の少年達が
それぞれが持つ家族や自分への葛藤を抱えながら、
「友情」というには重く「恋愛感情」というには純粋すぎる想いで
自分と相手に対し真摯に対峙しようとする姿勢に、もうっ・・・アカン!
「あなたの為に」「あなたが好きだから」なんて言葉はそりゃもう、
擦り切れるほど、腐るほど、使われてる愛の言葉なんだけど
ホントに実行しちゃったよ!
アンタ、素敵だよっ・・・激・格好イイよっ!惚れたよっ!
愛は盲目だよ!ってか盲目すぎ!
っつー内容に、もう眩しいやら、甘酸っぱいやら、切ないやらで
センチメンタル筋肉がえらいことになりますワイ。
誰にでも愛された本当に天使のようなトーマの愛情の深さと純粋さと
ユーリの哀れなまでの頑なさ、
自分の事そっちのけでフォローにまわる
オスカーの愛情たっぷりの大人っぷり!
に、ホント胸苦しくなるほど静謐な気分に。
オスカー、あぁオスカーvvv素敵すぎ・・・・(鼻血)
『死と彼女とぼく』
『死と彼女とぼく』1〜10 / 川口まどか
死者と死者が見える能力をもった「ゆかり」、
死者の声がきこえる「優作」が織り成す刹那ホラー。
これはもー絶品。
インパクト重視の、
ゾンゲロヌバーギャヒーホラーとは一線も2線も画す
センチメンタル叙情詩ホラー。
死者が見えるといった、シックスセンスを持ってしまったが故の、
マイノリティの悲哀と、それを理解できる同じ状況にある者同士の情、
それを理解できないが、なんとか力になろうとする家族の情、
他と違う事と前向きに向き合う、ゆかりと優作の葛藤 に
おどろおどろしいだけではない死者と死者ワールドが絡んで、
もー胸キュン全開、超特急。
成仏させるのに、呪文を唱えるでも、技を繰り出すわけでもなく
対話でしか、死者とは向き合えない非力な2人が、
「正義感にかられ片っ端から成仏させたるわいっ!」
と自らトラブルに突っ込んで行く。といった話ではナイ!
ところがもうスマート!
全編通して、伝わるのは「静」のイメージ。
ヘヴィー級にやっかいな悪者が出てきても、
ポップなハッチャケストーリーでも、
「ゆかり」の人柄が支配するような「凪」が心地よいです。
そして、やさしいゆかりを守ろうとする
優作の格好よさに胸キュンキュンvv
もうっ、もうっ、素敵ダゼっ!優作ーっvv
やさしいダケの男じゃないぜ!結構冷たいトコがああんっ///
タイトな絵とジャンルゆえかあまりメジャーではないけど
この作家の作品は面白い!
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