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『バルバラ異界』 全4巻 / 萩尾 望都
今よりも科学も、医学も、人間という仕組みへの理解も進んだ
未来の日本が舞台のSF(すげぇファンタジー)。
夢の中に入り込める能力をもつ夢先案内人・トキオのもとに
持ち込まれたやっかいそーな案件。
ある事件を境に、7年間眠り続け、
時折サイキック現象を起こす少女・青羽の夢へのアクセス。
もちろん他人への深層心理へおじゃまする訳だから、
介入せず、引っ張り込まれないよう細心の注意を払う
ナーバスかつナイーブでデンジャーでなんじゃーな仕事。
離れて暮らす息子・キリヤとの関係不全の解消を目指し、
そー簡単にはいかない親子関係の糸口を手探りで探しつつ、
最初からやーな予感がした、この仕事に引きずられ、
キリヤが関係する・・・?となってからは、
いよいよ、のっぴきならないトコまでどっぷり漬かるハメに。
殺された?両親の心臓を食べてから眠り続ける青羽と
人類永遠のテーマ・アンチエイジングを制した、不老不死の男、
現在、過去、未来、と夢の世界から続く、時間軸の交錯と
サイキック、コミュニケーション、カニバリズム、等々
人類の最後にして最大のワンダーランド 脳 の
最深を覗き込むようなデリケートな心理描写に
最初っからの展開に収束させる、見事な構図。
それだけでおいしい具材を散々ぶちこんで、
とっちらかった内容にならず、
海原雄山もスパンと手をタンゴのリズムで叩きまくるほどの
極上のスープに仕立て上げた、その手腕!
物語を読むカタルシスを感じられる幸福な一品。
3回ぐらい読むとさらに鳥肌もんなのが、なお凄い!
キーワードはバルバラ
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