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『not simple』 オノ ナツメ
これもまた、やるせない情を持たざるをえない、
人間が最初に所属するコミュニティ・家族の話。
世界一不幸な男ランキング上位に軽々ランクイン出来る
世界ヘビー級不幸チャンピオンの主人公イアン。
自分が不幸とかジャッジできるほどの余裕もなく
ただ欲しい物・家族のぬくもり が明確にあるため、
それを求めて、ひたすらさ迷い歩くハードなワインディングロードを
淡々とした線と絵で
フランス映画のようなコジャレた感じで
シンプルにつづりながらも、
全然っ、シンプルじゃないストーリーと、
タイトな台詞回し、
イアンの笑顔にズガン=3 とやられる
濃厚な悲哀の1品
いやぁ・・・泣く ってか笑う。
竹中直人の「泣きながら笑って怒る人」みたいになる。
イアン、全然悪くないんだけど、
イアンの馬鹿!って泣く。
過剰に不幸を列挙するわけでも、
スキャンダラスな話題を羅列するわけでも、
オサレ一本やりで、凝りコリ画面に始終するわけでもないのに、
この吸引力。
シンプル イズ ベスト
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「ニュー土木」
『ニュー土木』/ 横山 裕一
これは・・・・
なんつったらいーかもう・・・
新しすぎ。
まさに斬新。
衝撃のニューカマーという言葉がピッタリの新鮮さ。
タイトル通り?に土木工事の現場をひたすら動きと擬音で表現するっつー
サイバーテクノティックな感じが薄ら寒く、
無機物の羅列と平べったい書き文字の擬音がなお不穏で、
なんかもうイガイガする・・・
白髭、りんごが切れた時のリュークみたいにウギーってなった。
エヴァンゲリオンに出てきた使徒に、
でっかい黒い三角形がいたと思うんだけど
あの、意味わからん疎外感?不穏感?チビリ感っつーの?
無機物怖ぇー、話通じねー!っつか耳ねーし!
みたいな。
聴く漫画ってキャッチの通り、この疾走感と悪酔い具合は
三半規管にズドンとクルねー。 クルアルネー。 クルアルヨー。
一人、漫画草原の中違う地平に立っちゃったパイオニアの視点に
ズッギャァアァァァァアン!!!!!!!!!!!
となる、飛び出すぜハート、もらすZeしっこ!な
好きな人は好き。ダメな人はダメ。だけど一見の価値アリ!な凄作。
ウリィイィィィィィイィィイイィイッッ!
「ネコマジン」
『Nekomajin ネコマジン』 / 鳥山 明
ウッキャーっ☆☆☆っつか、ウッニャ――っっ////
日本国民として避けて通れない名作「ドラゴンボール+Z」の
タイムリー世代なら、尻尾ふって飛びつくだろう面白本!
鳥山明本人がドラゴンボールキャラをパロってるんで、
いやぁもうゴージャス!
太めの猫みたいなもんの
「ネコマジン(ネコマジンZ)」が主役のショートギャグで、
ちょっぴり魔法が使えて、格闘術がバカ強いネコマジンの
ペンギン村のようなノホホンとした日常生活と、
強いと聞けば即バトル!みたいな格闘シーンと
ダッフンダー☆なギャグに、得意の自称世界最強戦士(地球人)と
サイヤ人やら宇宙人に加えっ!
悟空はもちろん!べジータ!魔人ブゥ、
フリーザの息子・クリーザ、チラッとだけど、懐かしの牛魔王、
チチ、パン、悟天、ウーブと悟空ファミリーも出演!
こんなガウジャス☆な面子をそろえ、
やってることはくだらなギャグっつー
もー、ニマニマが止まらん内容。
登場のとき、ネコマジンあらわるっ!って自分で掛け声かけて、
ポーズつけんだけど、どのネコマジンも尻尾がプルプルっ・・・
ってなってたりとか!
やっぱ、攻撃時とかもニャーっ!とかニャニャニャーっ!とか
ちょっぴりオツムが弱いとか、
ネコマジン(現在28種を確認)の可愛さもさることながら、
孤高の戦士!誇り高きサイヤ人のエリートとして、
その気性と実力で今でも人の心に残る
無口な戦闘家・ベジータが・・・っっ!!ベジータさまがっ!!!(泣)
おいたわしい程の扱いを受けていたりとかですね、
ベジータにしてコレですから、
フリーザの息子クリーザ(これまた親父に激似)に至っては
いわずもがなですよ。
もう、こー見てて・・・ふふっフへっ・・と何かしら受信しちゃったかの様に
怪しさ満点は承知の上で、
春のそよ風のような微笑が止まらないんですわ。
作中「知らないの?ドラゴンボール読みなさいよ。」
と台詞で出てくるように
ドラゴンボールの世界観を前提としての話なんで、
モーいてもたってもいられなくなるぐらい
ドラゴンボールを再読破したくなるっつー甘い罠が・・・
欲しいっ!Dragonball 完全版 全34が超!欲しいっ!!
うーあーっ!寝転がって足バタバタするぐらい欲しいっ!!!
ネコマジンの友達の人間の子供(名前が一切出てこず)
の淡々ぶりも素敵。
『ねこ神さま』
『ねこ神さま』1〜2 / ねこぢる
メジャーになってはイケナイものなのに、
うっかり!メジャーなってしまったアングラ作品。
アバウトで貧乏な神さまと
神さまの弟子の猫2匹が地上に降り立ち、修行中☆
といった字面としてはメルヒェンな香りを漂わせつつ、
あにはからやん底辺から見た人間の本質や社会の構造なんかが、
しわーく描いてあって、もろダウナー系。
いやぁ〜、ぢるってる!
一見POP☆なにゃんこの絵で緩和されつつも、
そのあけっぴろげなオープンスタイルの表現に、
お腹いっぱい通り越して喉いっぱい。
貧乏、差別、性、宗教、人種、欲望、
白痴、偽善、悪、病気、老い、暴力 等
直視するとそれだけでキツい事象が、
まざまざと抉る様に深々とかつペロッと描かれていて、
読む側の事情如何によっては、舌打ちモノのトラウマ級。
単純に、画面だけでも割と血飛沫飛びまくり系の出血大サービス派だし。
だ〜け〜ど!あくまでもギャグ、
お笑い基本の4コマなんでとっつきやすさもあり、
「見た目怖いけど、話しかけると案外やさしいヒトだよねv」とか
ほざかせるテイストもありーので、結構幅広い層でイケるっつー
受け取る側で重さが決まるブラックな本。
まぁ、読んでる当時からそんな気はしてたんだけど、
案の定向こう側へダイブしてしまい
(因みに「ねこ神さま・2巻」には、遺稿が収録)
現在、ねこぢるyとして、
漫画家の旦那がねこぢるの創作ノートを元に執筆中。
まーね、こんな風に世の中が見えたらあんまり居たくないだろうね。
「ニューヨーク・ニューヨーク」
『ニューヨーク・ニューヨーク』1〜4 / 羅川 真里茂
ニューヨークが舞台のリアルゲイ風、
波乱万丈ラブストーリー With サスペンス。
最近隆盛の、お耽美系娯楽BLとはちょっと違ったニュアンスの
ハードゲイ気味な同性愛モノ。
NYで警察官をやってる、快楽主義なルックスよしのオラオラ系ケビンと
金髪碧眼で性格までいいというまさに ライク ア エンジェルなメル
ゲイ世界では割と主流である、
ワンナイトラヴvOK!なポリガミー派なケビンと
あなただけ見つめてる〜な
派手なルックスにそぐわないモノガミー派のメル
2人のスタンスの違いによる、
恋愛感情面でのアップダウンドラマに(主にケビンが悪い)
ゲイというマイノリティとしての立場をつまびらかにした様な手痛いドラマ、
だってねーまず田舎じゃ暮らせないしー、
友人とか家族に公言するのも憚られるしー
下手すりゃキチガイ扱い、まず疎遠、そして無縁っつー
孤軍奮闘を強いられる訳で、普通じゃない事で、
当たり前に手に出来ないものが増えるって事でしょー?
そりゃ、しんどいわなー。
そして、さーらーに!紆余曲折、
手探りで幸せを探す2人にこれでもかっ!まだいくかっ!と
襲いかかるいささかハードすぎんぜ、こりゃよーっつー非日常サスペンス。
たたみかけるネオメロドラマティック要素に、
ちょっとーやり過ぎぃと思いつつも、
家族との和解、相手の許容、信頼と理解等 ヒューマンドラマにほだされ、
なおかつ2人の人生を一生分描ききったっつー点において、
左胸部にある感動のツボを、否応なしにグイグイ押される涙の一品。
ってかね、もう2人の養女として迎えられたエリカの作文なんて反則だからっ!!
重暗い内容に反して、
台詞のノリやニュアンスがいちいちアメリカンだったりして、
オーバーリアクションでテンション高めな感じで勢いがいい。
Woops!とかさー、高校の時に外人(主にアメリカを指す)に憧れちゃって、
叩かれたりとかしたらアウチッ☆ってマジでほざいてた、えみこを思い出したよ。
4巻に収録されてる「僕から君へ」という短編がこれまた、キクっ!!
キタネーよっ! こんな手使いやがってっ!
鼻飲んじゃうぐらいガシ泣きだよこっちはっ!
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